母の好物、十万石最中
89歳になった父の所へ三男を連れて越して来てから、金銭面を含む片付けにほとんどの時間を費やしてきたが、やっと生活にも慣れて一息つけた今日、ふと母が大好きだった最中を思い出した。
母は甘いものが好きで、特にあんこに目がない。
私は城が好きで今日も大多喜城へ。
「そうだ、ついでに母が好きだった十万石最中を買ってこよう」
そう思い立ち、城に向かって車を走らせると、不思議と道を間違えた先に最中を売っているお店、津知屋が現れた。
「うわぁ懐かしい。そうそうここここ、この駐車場覚えてる」
当時、父の運転で連れて来てもらい、車から降りた記憶が蘇る。
まだ元気だった母も一緒だ。
お店は当時のままで変わっていない。
最中は1個220円
ぎっしり詰まってズッシリ重いあんこは昔から変わらず、甘過ぎず、あっという間に食べ切れる。
買って帰った最中は、まずお仏壇に供えられ、その後、父と私と三男のお腹に収まった。
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