覚悟の難しさ
人生は判断の連続だ。いつだって生きる上で判断をしている。さて判断するための根拠はどこから来たものなのだろうか
人は無意識で判断する
判断の根拠はいたって些細なものである、なんとなく自分か知っている情報に基づいて判断することが大半である。なぜなら経験則で判断する事が問題ないと知っているからである。勿論、自己の経験以外で判断することは理屈上不可であり経験則そのものを責めるつもりはない。しかし、経験則というものは他人にも他人の経験則があるということを忘れてはいけない。
そして経験則は実際のところ環境によって形成されるものであり、"比較的多くの場合は"自分の周囲環境がある程度同じなため同じような判断が正しいと思考回路を強化されてしまう。これは生き物として適者生存の原理として正しい動きではある。そう、たとえそれが間違いであったとしても。
個々の思想=クオリア問題
細かな説明は専門書に任せるがクオリア問題と上記をまとめても過言ではない。とはいえ非常に広義かつ論者により定義が変わるためニュアンスくらいで留めておけばよい。狭義を定めるにもあまりにも文が長くなり本旨に入れないので今回は割愛する。言うなれば生存バイアスであり極度に思考を一般化することで見えている景色や思想が他者と一致しない思考、しかもそれが違うかどうかは観測できない状態にある。もちろん実生活においては軽微な違いは吸収できるだけの曖昧さが存在しており、大きな問題にはならない。しかし見えている世界はそもそもが違うということを理解してもらえたと思う。
マインドセットの共通点
前述から矛盾するかもしれないがマインドセットに共通するパターンというものがある。これは統計的に9割を共通と言っているのであり、外れ値までをカバーするわけではない。
さて、楽しいと感じることは何だろうか?例えば私は新喜劇を見てると楽しいと思います。では他の人もそうでしょうか、多くの人が美味しいと思うカレーを私は好きではありません。このように正の感情については多様性がありマーケティングとしては非常に難しいものがあります。これが無意識のレベルで実施しようした例がステルスマーケティングであり、好感度の高い人物や企画に抱き合わせることで無意識に商品も同じ好感度だと錯覚し購入させる方法であるが、手段としてそもそも好感度の高さが必要でありターゲットとセットで運用するものとなっている。つまり多数の人に適した方法ではないということだ。
では逆に負の感情はどうだろうか、これも人によって許容範囲が異なるが正の感情に比べると比較的まとまりやすい。具体的に言えば炎上商法である。あえてカウンターボジションを取ることで目立ち、場合によっては批判されることでエンゲージを増やす手段である。これは知名度という点においてはかなりの効果を発揮するということを如実に表すことわざ、"悪名世にはばかる"や"悪評千里走る"があるように古くから知られている経験則である。つまり、合理的に考えると炎上商法とそれを打ち倒すことによる美談が効率的で大多数のマインドセットに刺さる仕掛けなのである。
コンフリクトスタイル
炎上商法と言わないまでもポジショントークを取り入れることで一定の反応を得ることができる。この場合いくつかのスタイルがあるが主張の有無、協力へのネガポジを軸にして4象限と原点の5つに分けたもので考えると協同、競争、回避、適応、妥協と反時計回り(象限通り)と割り当てることができる。この場合主張は勿論あり協力も大多数が無関心のため得られることができないので競争のポジションをとることになる。勿論、これは長期的な目線では効果が得にくいものではあるがもしかすると通る可能性もあり短期決戦である今回はこれに賭けるしかなかったというのもある。
組織論への招待
このあたりは「エンジニアリング組織論への招待」で言語化されている。以下内容を流用である。
他者理解の不確実性:人は他人や事象を完全には理解できない
伝達の不確実性:コミュニケーションが到達するとは限らない
成果の不確実性:仮に理解されたとしても予想されたように行動するとは限らない
この環境下で起こる問題として、以下
情報の非対称性:知ってる人、知らない人の分断、無能で十分に説明のつくことを悪意のせいにするな
限定合理性:自分にとっても正解が全体にとっての正解にならない
細かな説明は書物に任せるとして理論的に一般に浸透させるにはかなりの労力と時間と政治力やカリスマ性が必要となり、どれもない一般人にとってはかなりの無理筋な挑戦である事が分かる。勿論可能な限りこれらは試したところだがやはり広範囲にまで影響力が出たかと言えば否定せざるを得ない。
結果
どう考えても道徳的な制約を排せば効率的な方法はカウンターポジションをとる事であり、パワーワードで煽り多くの軋轢を生むことが一番確率が高い宣伝方法である。
勿論正攻法としてバズるネタを使うことによるエンゲージメント増加や様々なコミュニティでの宣伝などあるが圧倒的な効果と効率を考えるとどうしてもやむにやまれないが結果となる。
このような結果にならないように日頃から関係性を強化できていれば良かったがなかなか私の性格もあって難しいもので他の人に任せたいところではある。