キングオブコント2021 準々決勝 大阪 レポート
8月17日(火)に行われたキングオブコント2021 準々決勝を、大阪はYES THEATERで、1部と2部両方とも観てきました。
取り急ぎ、まだホッカホカのまま、感想を書き残したいと思い、衝動的に書いた結果、ダラダラした文になってしまいました。
明日には推敲するので、ご了承ください...。
<Aグループ>
・タイムキーパー 「働きアリ」
トップバッターでしたが、ちゃんとウケてました。ただ、結構ウケてた部分が本筋ではなかったのが気になります。昨年のM-1準決勝でやってた漫才同様、構成力は評価できますが、爆発するまでには至りませんでした。
・きんめ鯛 「魔王軍」
ウケてはいましたが、天丼の方程式通りのようなコントで、展開も読めてしまい、新鮮味には欠けました。そりゃウケるよなぁというか。
・なにわスワンキーズ 「英会話教室」
直近のグランドバトルでも優勝してたので期待してましたが...。これから何かあるのかなと思ったら、案外スッと終わってしまいました。この人たちの実力はこんなもんじゃないはず。
・滝音 「保健体育」
テレビでも披露した有名なネタ(?)なので、バラシの部分では思った以上に笑いは起こりませんでしたが、昨年のファイナリストなだけあり、流石の安定力。バラシがもっとウケてたら、ゾーンに乗っかってた気がして、もったいなかったです。ただ、直接的なワードも飛び出すし、がっつり下ネタだったのがどう評価されるかなぁと。
<Bグループ>
・ネイビーズアフロ 「結婚相談所」
発想は面白いと思うけど、5分は持たなかったかなぁ。あと、インテリ活かしたコントが故に、伝わりきれてない面白さはあったかも。
・BPM128 「路上ライブ」
ごめんなさい。明確にスベってました。途中のとある部分は多少ウケてたんですが、それにたどり着くまでにあったバラシの質が良くなくて、お客さんを離してしまった気がします。
・チェリー大作戦 「落語」
コント中盤で大きな展開があり、今日初めてのドカンッとした拍手笑いが起きました。5分の展開の仕方が、非常に上手かった。ただ、拍手笑いが起こるまでが大人しかったので、そこら辺がどう評価されるか次第です。
・ジュリエッタ 「立て篭もり」
笑わせる対象を、特定の層に絞りすぎではないのかなぁと思ってしまいました。東京から来た審査員もいるだろうになぁと。にしても、絞ったんなら、もうちょっとウケるべきかと。
・ザ・プラン9「映画館」
こんなに個性強いメンバーがいっぱいいるのに、ゴチャつくどころか、バランス良くて、さすが飛馬さんって感じです。新喜劇を見てるような楽しさがありました。
<Cグループ>
・スナフキンズ 「立ち飲み屋」
松永さんの憎たらしいけど、憎めない雰囲気は好きでした。もうちょっと捻った展開とか、畳みかけとかあったら、もっとウケてたんだろうなぁ。それ抜きにしても、もっとウケててもよかった。
・イノシカチョウ 「公園」
これはもうちょっとウケていいのになぁとは思いました。5分の使い方も、3人目の使い方も上手い。ツッコミの高田さんの演技が上手すぎました。今後、必ず浮上してくると思うので、楽しみです。
・ラニーノーズ 「サプライズ」
アイデア自体はすごく好きです。ただ、そのアイデアを5分持たせる体力とか飽きさせない展開力が無かったかなと。
・cacao 「ヤンキー」
ここももっとウケていいのになぁと思いました。個人的に、最後まで展開を変えずに同じことだけを繰り返したのは好きだったんですが、他のお客さんはもっと他の展開を望んでいたのかも。ネタが進むにつれて、ウケも減っていってたし。難しい。
・コウテイ 「2人乗り」
バラシ型のコントが多い中で、笑いの取り方が独特で、異彩を放ってました。こういうタイプって単純そうに見えるけど、実はものすごく難易度の高いことやってる気がします。
テンポ感とかタイミングが完璧すぎて、努力を感じました。ただ、滝音以上に下ネタが過ぎていたので、審査員がどう判断するか。
<Dグループ>
・ヒガスミ 「河川敷」
厳しかったです。去年のうるとらブギーズの決勝ネタでも感じたんですが、目に見えないものをネタにするのは、とてつもない技術力が必要です。
・20世紀 「10年後の約束」
ボケ自体は非常にベッタベタなんですけど、2人のお客さんを巻き込むパワーは、他の組と比べても圧倒的でした。にしても、空気がホーム感強すぎて、序盤はウケすぎかなぁとは思いました。しかし、途中のとある展開から、もう笑わざるを得ないというか。完全に油断してました。完璧すぎです。そこの部分は、東京でも確実にウケると思います。ウケ過ぎて、気づいたら鳥肌が立ってました。捌ける時の木本さんの満面の笑みが全てを物語っていました。
・学天即 「電車」
伝説級のウケの20世紀のあとに、ほんと良くやったと思います。ネタ自体は、実は、学天即の漫才のまんまなんですが、そこに至るまでの展開が見事で惹かれました。気づいたら、普通に奥田さんツッコミで、四条さんボケの漫才になってました。漫才のまんまだけあって、テンポとか間とか、安定感は流石です。滝音か学天即かどっちかだけってなったら、学天即を上げる気がします。
・シカゴ実業 (動画審査)
<Eグループ>
・キャタピラーズ 「子ども」
2部のトップバッター。こういうネタって、大喜利勝負なとこがあって、そこら辺があんまり物足りなかった印象。1部のトップバッターだったタイムキーパーと比べたら、盛り上がりには欠けてたかな。
・紅しょうが 「ホーム」
昨今の女性芸人問題を完全無視した体を張ったネタで、思わず笑ってしまいました。5分持った感じはしなかったけど、ひとつのインパクトが大きかったので、印象は悪くはないかと。あと、熊プロさんより、稲田さんの衣装とか雰囲気が、個人的にツボでした。
・ハノーバー 「結婚の挨拶」
発想も展開も決して悪くはないんだけど、引っかかりがないというか...。
<Fグループ>
・ロングコートダディ 「万引き」
重箱の隅をつつくような、いかにもロコディという感じで、個人的には好きでしたが、客ウケがネタの面白さに伴っていませんでした。ガッカリ。この感じを例えるなら、去年の決勝2本目でニューヨークが披露した「ヤクザ」に近いです。客ウケはあんまりだけど、審査員受けは決して悪くなさそうな気がします。ウケ量は足りないけど、準決勝上がっても文句はないかな。
・パーティーパーティー 「結婚の挨拶」
結婚の挨拶2回目。序盤のバラシ以降は、パーティーパーティーの漫才のまんま。良いテンポ感でボケが連発されるので、最後までずーっとウケ続けていた印象。ただ、全部のパンチが非常に軽く、KOには至らなかった。
・ニッポンの社長 「バッティングセンター」
フリも長いし、5分を通して、ほとんど同じことしかやってないんだけど、ずっと声に出して笑ってしまう。ケツさんは無敵です。単独で観た時とオチが改良されてて、そこが1番盛り上がりました。よっぽどなことがない限り、落ちることは多分ないかと。
・アキナ 「靴屋」
アキナにしては、漫才コントよりのコントでした。漫才、コント両方のファイナリストだけあって、安定力はお墨付きです。ただ、体感よりウケてはいませんでした。
<Gグループ>
・らいken 「太鼓四連舞」
ちょっとフリというか、緊張と緩和で言うところの緊張の部分が長過ぎた気がします。それなら、もっと緩和に時間を使っても良かった気がします。途中ちょっとしたハプニングが起こりましたが、オチのkentoさんの対応力は見事でした。
・スマイル 「名探偵」
思わず笑っちゃいましたが、これはもう瀬戸さんのキャラを知ってる前提じゃないと笑えないネタです。それを前提にしても、受かるにはもっとウケなきゃダメな気はします。
・マユリカ 「扇風機」
好きです。なんか阪本さんがいい女に見えてしまうのは、僕だけでしょうか。
・モンスターエンジン 「ゾンビ」
個人的に、決して悪くはなかったのですが、「モンスターエンジンって、大阪じゃ嫌われてるの?」ってくらいウケてなくて、正直ショックでした。みんなもっと笑ってあげましょうよ。
<Hグループ>
・フミ 「逆探知」
2人の準備が終わって、ずっと手を上げてるのに、1分以上暗転しないというハプニングが起きましたが、ちゃんとウケてました。良い緊張と緩和です。シンプルだけど、笑っちゃう。音響も効果的に使われてて、良かったです。もしかしたらもあり得ない訳ではないかと。
・マイスイートメモリーズ 「猫カフェ」
圧巻も圧巻。出オチかと思いましたが、そのテンションを保ったまんま、最後まで駆け抜けました。ボケ数めちゃくちゃ多いのに、全部のパンチちゃんと効ける。拍手笑い多すぎて、ツッコミとか次のボケが聞こえないくらい。20世紀とここは、間違いなく上がると思います。決勝もチラつく。
・ビスケットブラザーズ 「いちご」
このネタ、キモいし、くだらなさすぎるし、すごく好きなんですが、賞レースでかけるネタではないのかもしれない...。2人のキャラとか醸し出す雰囲気は唯一無二なんだけど、掛け合いメインで、結局は同じことの繰り返しなので、展開的には平坦で地味に感じてしまった。あと、珍しいきんさんボケで、原田さんツッコミ(?)のネタです。
・隣人 (動画審査)
<全体的な感想>
恥ずかしながら、準々決勝以上の賞レースを生で観るのは初めてなのですが、そんな僕でも分かるぐらい重かったです。
大阪からの準決勝通過組は、例年であれば、6〜7組ですが、東京の準々決勝も観ていないので、一概には言えませんが、通過組はかなり絞られると思います。
<準決勝進出者予想>
・20世紀
・マイスイートメモリーズ
・ニッポンの社長
・コウテイ
・学天即
少なめですが、この5組にしてみました。上3組は、確実に受かってると思います。
・滝音
・チェリー大作戦
・ビスケットブラザーズ
・ザ・プラン9
もなくはないと思うんですが、東京組との兼ね合いとか、動画審査組も結構いること考えたら、ちょっと厳しいかもしれません。
・ロングコートダディ
・フミ
・マユリカ
・紅しょうが
・イノシカチョウ
・cacao
もウケ量は劣るんですが、審査次第では、ラッキーパンチあるかもです。