[選挙特集]”남북통일당” 南北統一党にご注意!
※記事内容を一部修正しました(4月3日)
韓国でも新型コロナウイルスにより大変な状況を迎えていますが、21代総選挙(4月15日投開票)に向けた準備が着々と行われています。私たち在日韓国人も投票できる在外投票の投票期間は4月1日(水)~4月6日(月)までです。私も今日投票に行ってきました。
東京の韓国大使館領事部にて投票、8階にある投票所直通のエレベーターがあり便利
この在外投票にあたってお知らせしておきたいこと、それはタイトルにもある通り、”남북통일당” 南北統一党なる存在についてです。
南北統一党、響きだけで言えば真っ先に投票したくなるネーミングをしていますが、その前にこの南北統一党とやらがどのような政策を示しているのか慎重に見る必要があります。
中央選管からメールで届いた資料、21番に남북통일당の名前がある
「北の指導部を除去」主張はまるでテロ予告?!
この南北統一党は脱北住民を中心に2020年3月結党されました。公約を見る限り南北関係に特化したワンイシュー政党というわけでもなく、雇用や労働についても政策を述べています。
そして脱北住民の中でもこの間メディアに露出し、政権批判や北韓(北朝鮮)解放を主張してきた数名が中心となって、脱北住民の意見を代弁すると言い結党されました。初代共同代表としてキム・ソンミン(自由北韓放送代表)とアン・チャニル(世界北韓研究センター所長)の両氏が選出されています。
しかし結党大会の席で結党目的を「北の指導部を除去する」「地下組織を創設し北を内部崩壊させる」ことだと明らかにし、波紋を呼びました。また結党大会には未来統合党、自由統一党といった保守政党、保守メディアらが参席していました。
韓国では青年学生が中心となって戦争を煽り立てる南北統一党の認可を取り消すよう、中央選挙管理委員会庁舎前で抗議行動が行われました。
”違憲政党”との指摘も
また南北統一党に対して「違憲政党である」という指摘も出ています。
韓国の憲法では前文で”平和的統一を使命”としており、4条でも”統一を志向し平和的統一政策を樹立、推進する”としています。
また大統領職務に関する項目でも、”平和的統一への誠実な義務(66条)” ”平和的統一を職務として宣誓(69条)” とされており、武力に依らない平和的統一は韓国の国家理念だと言うことが出来ます。
こういった視点で見た時、南北統一党の結党目的は憲法に違反していると言わざるを得ません。しかし中央選管に認められ、南北統一党は21代総選挙に出馬しています。衛星政党の件にも共通することですが、形式的なことさえ揃えて中央選管が認可すれば出馬が認められる現制度も、見直されなければいけない時期にあると言えます。
私たち自身の選択
ここからはあくまでも個人的な見解としてですが…
南北統一党の主張は間違っていると判断します。いかなる言葉で着飾ってもテロ行為、内政崩壊による統一は、民族を破滅の道へと導く誤った政策だと断じる他ありません。
そしてこの選挙を機に反統一勢力、積弊勢力を一掃し、正しい理念に基づいた南北統一路線を官民共同となって推進する国家にならなければいけません。そのためには反米自主を獲得する闘争が必須です。
私たち在日韓国人青年もコロナ状況に委縮することなく、学習と実践を積み重ねなければいけないという決意を記し、今日の更新は終わりにしたいと思います。よければFacebookなど各種SNSでの拡散、よろしくお願いします。