【Vol.17】SEOは「〇〇すれば上がる」というものではない #SEOJapanNewsletter
※この記事は、10/17 12:30に配信したメールマガジンのバックナンバーです。
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■SEOは「〇〇すれば上がる」というものではない
SEOは「〇〇すれば上がる」と言われることが多い技術であると感じます。
例えば、
・外部リンクを貼れば上がる
・良いコンテンツを作れば上がる
・内部リンクを作れば上がる
などです。
しかし、実際にSEOをやっていて思うのが、「SEOはそう単純ではない」ということです。
結論を書くと、「SEOではサイトの総合評価を高めることが重要」なのですが、実際に手を動かしていると、「手を動かす」=「結果が出る」という認識に陥ってしまうことがあります。
そこで、今回のコラムでは、「思い込みを防ぐためのSEOとの向き合い方」について、私の経験を踏まえた上で書いてみたいと思います。
01.SEOはサイトの総合力を少しずつ高めていく施策
SEOでは、サイトの課題を把握し、その課題をひとつひとつ改善していくことが主なアプローチとなります。
例えば、
・コンテンツが足りないなら、コンテンツを作る
・コンテンツの質が低いなら、質を高める
・サイトの外部評価が低いなら、評価を高める工夫をする
など、「課題を見つける→課題をクリアする」といったフローが必要です。
しかし、これらの課題はあくまでもひとつの「課題」でしかなく、ひとつを改善したからといって急に順位が上がったり、アクセスが増えたりといったことが起こるものではありません。
なぜなら、サイトの評価はいくつもの指標が積み重なった結果であり、総合的なものだからです。
「サイトに致命的な問題があった」「改善のインパクトが大きかった」といった要因があれば、大きな効果が望めるかもしれませんが、通常そのような要因があることは稀です。
複数の施策を試した結果、少しずつ効果が見えてくるのがSEOの特徴といえます。
02.なぜ、「〇〇すれば上がる」という思い込みをしてしまうのか
ただ、サイトの課題改善に取り組んでいると、「〇〇すれば上がるだろう」「手間をかけたのだから上がってほしい」という気持ちになることがあります。
人である以上、自分の行ったことには何らかの報いが欲しいのは当然です。
効果が出るかわからないのに手を動かし続けるのは、ゴールのないマラソンと同じで辛いものです。
しかし、SEOを行うにあたって、「〇〇すれば上がる」といった思い込みは危険です。ある種、冷静さを欠いた状態といえます。
あくまでも施策の効果を評価するのはGoogleのアルゴリズムであり、ユーザーの行動です。
施策のひとつひとつに願望を込めるのではなく、淡々と結果を待つ冷静さが必要になります。
03.プロジェクトの立ち上げ時から、施策の羅列と優先度の評価を意識する
少し精神論じみた内容になってしまったので、ここで実用的な内容に切り替えたいと思います。
SEO施策を行う上でのポイントは、施策を並べて、一括で管理しておくことです。
例えば、
・新規のコンテンツを作る
・内部リンクの設計を行い、実装する
・被リンク獲得の施策を行う(※人工リンクではありません)
と、複数の施策が思いついたとして、それを同時に実行するのは不可能です。
そのため、一旦思いついた施策をエクセルやGoogleスプレッドシートで一括管理しておき、「優先度・実装コストの多少・実行の目安日」といった要素をわかりやすいようにまとめておきます。途中で新規の施策を思いついた場合も同様です。
そして、施策の一覧から優先度の高いものから淡々と実行していくことで、ひとつの施策ごとにたそがれることなく、サイトの改善を行えるようになります。
ひとつの施策に願いを込めてしまうのは、それだけを見ているからで、他に課題があることを意識し続ければ、余計な思い込みを排除することが可能です。
04.とはいえ、時には手を動かすことをやめて現状を整理することも大事
施策を淡々と実行していくことは大事ですが、ときに「目的のために手を動かしているのか」「手を動かすことが目的なのか」と、手段と目的が曖昧になってしまうことがあります。
そのような場合は、一旦施策の手を止めて、全体を俯瞰(ふかん)する時間を作ることも重要です。
特に過去に行った施策の効果を検証しないまま、次々と施策を打ち続けるのはよくあることです。
検証は片手間でできるものでもないので、振り返りのための時間は意識的に作るべきでしょう。
05.まとめ:全体像の意識と、定期的な振り返りが大事
SEOの課題はサイトによってさまざまです。
絶対的な正解がないからこそ難しいのですが、Web担当者(SEO担当者)としては、方向性が合っているのかどうか不安になることも多いでしょう。
SEOは、中長期的なビジョンと、ペース配分が重要です。
視野が狭くならないよう、全体像を意識して施策を進めていきましょう。
■今週ピックアップした記事4本
01.E-A-TスコアもYMYLスコアもGoogle検索には存在しない、コアアルゴリズムはベイビーアルゴリズムの集合体 #PubCon
「コアアルゴリズムは、何百もあるBaby Algorithmの集まりですから、何か1つをやれば対処できるというものではありません。」
アルゴリズムの仕組みについては、ここまでクリティカルに語られるのは珍しいケースではないでしょうか。
昨今のSEO情報は抽象的なものが多いように感じられるかもしれませんが、現にアルゴリズムが総合評価システムなので、課題をひとつひとつ改善していくほかありません。
02.Google Chromeが混在するコンテンツをデフォルトでブロック、バージョン79~81で段階をへて仕様変更
「Chrome 81では、http:// で読み込まれる画像は https:// で読み込むように自動で更新されます。
https:// での読み込みに失敗する場合は、完全にブロックされます。つまり、その画像はページに表示されません。」
「とりあえず、SSL化はしたけど、まだ細かい修正ができていない」というサイトは意外とあるのではないでしょうか。
そのようなサイトは2020年2月以降に一部の画像が表示されなくなる可能性があるので、完全SSL化対応は早めに手を付ける必要がありますね。
03.SEO最前線-PUBCON LASVEGAS2019(パブコンラスベガス2019)
04.世界最大のSEOイベントであるPubconで語られた「上級編SEO講座(1)~(5)」
先日、ラスベガスでSEO最大規模のカンファレンスであるPubconが開催されました。
ありがたいことにSEOの最新情報が詰まったレポートが公開されていますので、ぜひ記事を読んでSEOの最先端に触れてみてください。
特にE-A-T(専門性・権威性・信頼性)と、JavaScriptのレンダリング・AMP+PWAといった技術的な内容がホットなようです。
■SEOJapan編集部(中の人)より
コラムでも書きましたが、仮説を実行して、しっかりと検証するのはなかなか手間ですよね。
施策を次々と実行していると、なんだか結果が出るような気がしますが、「結局効果は出たのか?」をじっくり考える時間は必要だと、実感する機会が増えました。
また、仮説の実行と検証はドキュメント化しておかないと忘れるので、「仮説の実行→検証→ドキュメンテーション」をひとつのサイクルとして仕組み化しておく必要もありますね。
何か共有できそうな情報がありましたら、メルマガ・note・ブログなどで公開したいと思います。よろしくお願いいたします。
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