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【Vol.8】コンテンツSEOをゼロから始める時の手順 #SEOJapanNewsletter

※この記事は、7/11 12:30に配信したメールマガジンのバックナンバーです。

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■コンテンツSEOをゼロから始める時の手順をまとめました

「SEOは年々厳しくなっている」とはいうものの、Webマーケティングの手段としては未だに有効です。

「コンテンツの重要性」が語られることの多くなった現代において、SEOはコンテンツを有効活用する手段として、今後もより重要性を増していくものと思われます。

SEOの利点は、他のマーケティング手段と比べて、再現性が高いことです。リサーチの仕方、コンテンツの作り方、その後の改善も含めて、やるべきことが比較的はっきりしています。

そこで今回は、「ゼロから始めるコンテンツSEO」というテーマで、「コンテンツSEOの始め方」について簡単にまとめてみたいと思います。

■コンテンツSEOの手順

コンテンツSEOは、「コンテンツ(記事)を作成→情報構造の最適化」という手順で行っていきます。

具体的には、以下の手順で進めます。

1.参入する市場(キーワード)を決める
2.市場で求められている情報を調べ、体系化する
3.記事を作成する
4.アップロードした記事を内部リンクやカテゴリーによって構造化する

これだけだとわかりにくいと思いますので、今回は「確定申告」というワードで上位を取るためにはどうするかを考えていきます。

例:「確定申告」というワードで上位を取る

まずは、前提として「誰が」「なぜ」を整理します。

・誰が(WHO):税理士事務所
・なぜ(WHY):確定申告というワードで上位を取ることで、「確定申告をしたいユーザー」を集め、確定申告代行サービスの成約につなげたい

言葉が専門的なのでわかりにくいと思いますが、要するに「◯◯したい」というユーザーを集めて、自社のサービスに誘導するという流れです。

なぜ「確定申告」なのかというと、私が以前税務署で5年ほど働いていたからです。

また、あくまでも考え方の紹介であるため、この方法で必ず上位を取れるわけではありません。

それでは、実際の手順を解説していきます。

①参入する市場(キーワード)を決める

今回は「確定申告」というキーワードを狙っていきます。
キーワードを選ぶ上で重要なのは、「施策の目的に合致するキーワードを狙う」ということです。

たとえば、今回の目的は「確定申告代行サービスにつなげること」であるため、「所得税 歴史」を狙う必要は基本的にありません。

目的や方向性はハッキリしていることが多いので、狙うキーワードの選定はそこまで苦労しないことでしょう。

②参入する市場で求められている情報を調べ、体系化する

「確定申告」というキーワードで上位を狙う場合は、まずは「確定申告」に関連する周りのキーワードから狙っていく必要があります。

たとえば、「確定申告 やり方」「確定申告 時期」「確定申告 経費」などです。

SEOでは、「狙っているキーワードの外堀を埋めることで、結果的に狙っているキーワードで評価が高まる」という構図になっています。

外堀を埋めるキーワードを探すためには、以下のようなツールを活用します。

・Googleキーワードプランナー
・関連キーワード取得ツール:https://www.related-keywords.com/
・Ahrefs(有料):https://ahrefs.com/

いきなりキーワードを狙って記事を書いても良いのですが、施策の全体像を把握するために、事前にリサーチを行っておくのがおすすめです。

キーワードを洗い出したり、その市場における情報を調べたりすることで、情報を体系化して全体像がわかるようにしておきましょう。

③記事を作成し、アップロードする

狙うキーワードについての情報が体系化できたら、あとはそのキーワードにおけるトピックを埋めるように記事を作成していきます。

確定申告の例でいうと、以下のようなキーワードが対象となります。

・確定申告とは
・確定申告 やり方
・確定申告 期限
・確定申告 書類 など

ここで重要なのは、「キーワードごとの検索意図を満たすような記事を作成する」ということです。

たとえば、「確定申告 書類」であれば、「確定申告に必要な書類が知りたい」という検索意図を満たすような記事を作成します。ただ単に「確定申告 書類」というキーワードが入っていれば良いわけではありません。

また、「確定申告 書類」「確定申告 必要なもの」のように、一見キーワードが違うものでも、検索意図が似通っている場合があります。検索意図が似通っているキーワードについては、個別に記事を作成するのではなく、まとめてひとつの記事で狙うようにしましょう。

なお、キーワードの種類や検索ボリュームにもよりますが、約30~50記事もあれば、十分そのトピックで上位を狙うことは可能になります。

ただ、闇雲に記事を増やしても意味がありません。あくまでも「そのトピックにおける検索意図をどれだけ満たせるか」がポイントです。

④アップロードした記事を内部リンクやカテゴリーによって構造化する

サイトに記事をアップロードしただけでは、個々の記事のつながりは弱い状態にあります。SEOを行うにあたっては、「いかにサイト内の記事が関連しあっているか」をGoogleの検索エンジンに伝えることが重要です。

そこで必要になってくるのが、「内部リンクの設計・構築」「カテゴリーページ・まとめページの作成」となります。

たとえば、「確定申告とは」の記事を、「確定申告 期限」「確定申告 書類」「確定申告 税理士 相談」といったキーワードの記事と内部リンクによって繋ぐことで、検索エンジンが記事の関連性を把握しやすくなります。

記事をアップロードするだけでも一定の評価を得ることはできるものの、本格的にSEOを行うのであれば、この「内部リンクの設計・構築」は非常に重要です。

手順の2で「2.参入する市場で求められている情報を調べ、体系化する」ことに触れましたが、この内部リンクの設計・構築にも関連するため、事前に行っておくことを推奨します。

・施策のどこが課題になっているかを洗い出して、SEO施策を行っていく

コンテンツSEOの手順について簡単に解説しました。

このように手順を並べてみると意外とシンプルに思えますが、実際に手を動かして施策を行っていくと、つい目の前のタスクに意識が取られて、視野が狭くなりがちです。私も日々視野が狭くならないように気をつけています。

特に短期的なアクセス数やPVを追っていくと、わかりやすい「記事の本数」などに固執しがちで、あとから方向性を修正するのが大変になっていきます。

指標(KPI)を設定して数字を追っていくのも重要ですが、重要なのはあくまでも「目的(KGI)」です。

目的に対して、「今はどの段階にあるのか」「現在足りないものは何か」「方向性はブレていないか」などの根本的な課題に向き合うことがSEOの施策には求められます。

アイオイクスでは、サイトにおける課題を分析し、解決することをコンサルティングサービスとして提供しています。何かお困りのことがあればご相談いただければと思います。

何か課題を抱えている場合、当メールかshoma.ishito@ioix.com宛にメールをいただければご回答いたしますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

■今週ピックアップした記事【3本】+【本1冊】

今週ピックアップした記事は、3本です。
また、ぜひ読んでいただきたい本があったため、そちらも1冊取り上げます。

・前年同月比3.9倍のオウンドメディアが「やらない判断」の裏で大切にした3つのこと

雇用や保険などの人事労務を効率化するSmartHR社のオウンドメディア「SmartHR Mag.」編集部の藤田さんによるノウハウコラムです。

オウンドメディアを伸ばすためにやれることは数多くあります。
一方で、あまりにもやれることが多いために、「手を出しすぎた結果、思ったように伸びない」といった事態も起こりえます。

そこで、SmartHR Mag.の藤田さんは「やらない判断」をしたことで、結果として効率の良いメディア運営ができたということです。
SmartHR Mag.は月間30万UUで、企業のオウンドメディアとしてすばらしい成果を上げています。必見です。

・B2Bサイトにおけるコンテンツマーケティングのあるべき姿についての提言

AIを活用したWeb改善を行っているWACUL社の、コンテンツマーケティングに関するレポートです。

レポートの内容は、「Saas(Software as a Service)を扱いBtoB企業のコンテンツマーケティングが、どの段階から成果を出し始めるか」というもの。

・コンテンツは読み物型より、情報ノウハウ提供型の方が高い成果(CV数)を出す
・読み物型のコンテンツは166本、情報提供型は最大59本ほどから成果が上がり始める

定量的なデータは、マーケティング施策を行う上での貴重な情報です。
最後のコメントも含めて、ぜひ一度読んでみてはいかがでしょうか。

・質の高いデータが簡単に手に入るようになる未来に必要となるマーケティング担当者の知見とは何か?

データを活用した「データドリブンマーケティング」の可能性に触れられて久しいですが、今後質の高いデータが簡単に手に入るようになる未来が予想されます。

データとは数値で見られる「定量的」なものですが、一方で「定性的」なデータを扱うのが得意なマーケティング担当者がいます。

今後、質の高いデータが簡単に手に入るようになると、「顧客理解に長けたマーケティング担当者はより高い成果を発揮できるようになる」という内容です。

データはわかりやすいのでつい集めたり参考にしたりしがちですが、本当に向き合うべきはデータではなく顧客です。手段と目的を切り分けて考えることが、より一層求められることでしょう。

・おすすめの本「イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」 安宅和人」

日々マーケティングの施策を行う中では、「何をするのか(WHAT)」「どのようにするのか(HOW)」という手段の話に意識が向きがちです。

しかし、本当に重要なのは「なぜ、するのか(WHY)」。
この本は、「始まりはいつも「イシュー(課題)」である」という内容が論理的に書いてある本になります。

手を動かすのは重要ですが、ときに視野が狭くなることがあります。そんな時は、一旦手を止めて、「なぜ、するのか(WHY)」に向き直ることも必要です。

社内の本棚にあったので、なんとなく読んでみたのですが、非常に良い本でした。おすすめです。

SEOJapan編集部(中の人)より

最近はUSJを立て直したマーケターの森岡毅さんの著書をよく読んでいます。
「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」「USJを劇的に変えた、たった1つの考え方」など。

何が良いのかというと、とにかくストーリーが面白くて惹き込まれる点です。
「マーケティングにはストーリーが重要」とよくいわれますが、森岡さんの著書を読んでいると、ストーリーの重要性がよくわかります。

昨今のSEOでは、「SEOだけを考えていても(順位が)上がらない」といわれることが増えてきました。
今後のSEOに必要なのは、ユーザー理解を踏まえた上でのストーリーではないかと思います。

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次回以降のマガジン内にて、取り上げさせていただきます。

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