効果的なフィードバックを与える4K法:信頼を築きながら改善を導くコミュニケーション術
教え子や部下にフィードバックを与える際、私たちはよく「どうすれば相手に伝わるか」「どんな評価を下すべきか」と悩むことがあります。しかし、フィードバックはただ評価を下すためのものではなく、「相手と共に改善を図るための一歩」です。
上から目線で指導したり、厳しい評価を与えるだけでは、相手は防御的になり、フィードバックを素直に受け入れにくくなってしまいます。そこで、今回は「4K法」というフィードバックの構成を紹介します。この方法を使えば、信頼を築きながら、相手に効果的なフィードバックを伝えることができるでしょう。
フィードバックの前提:「共に問題を解決する」姿勢
まず、フィードバックを行う際の基本的な姿勢について考えましょう。フィードバックは「指示を出す場面」ではなく、あくまで「相手と共に改善を図る場面」であることを忘れないでください。フィードバックを与える際に重要なのは、相手と同じ目線に立ち、共に改善を目指すチームの一員であるという認識です。
相手に身構えさせず、共に問題に取り組む姿勢を示すことで、フィードバックの効果が最大化されます。
フィードバックの構成「4K」とは?
効果的なフィードバックを構成するために、以下の「4K」を使って、相手に伝わりやすいフィードバックを作りましょう。
1. 気付きを伝える(K1)
まず、相手の行動や状況に対する客観的な気付きを述べます。この際、感情を交えず、事実のみを伝えることがポイントです。これにより、相手はフィードバックを受け入れる準備ができます。
発言の例:
「最近の試験の成績は少し下がってきているようです。初回の試験は90点でしたが、最近は平均70点くらいですね。講義中の態度は非常に良いので、試験への取り組み方を見直してみましょう。」
2. 自分の考えを伝える(K2)
次に、あなたの考えや感じていることを伝えましょう。ここでは「私」といった一人称を使い、相手に対して自分の意見を率直に表現します。自分の考えを共有することで、相手に対して「押しつけ」ではなく、自分の気持ちを伝えているという姿勢を示せます。
発言の例:
「私はあなたに志望する大学に行って欲しいと思っています。ただ、今のままだと、成績が志望大学に届かないのではないかと心配しています。」
3. 協力を呼びかける(K3)
ここで、相手と一緒に目指す目標や具体的な改善策を提案し、協力を促します。「私たち」という言葉を使って、共に解決を目指しているという意識を共有しましょう。
発言の例:
「次の試験に向けて、一緒にもっと準備を整えられるよう取り組んでみませんか?私もサポートしますので、どんな準備が必要か一緒に考えましょう。」
4. 効果を明らかにする(K4)
最後に、改善がうまくいった場合のポジティブな結果や、逆に改善しなかった場合のネガティブな影響を具体的に示しましょう。これにより、相手は行動を起こす意欲を持ちやすくなります。
発言の例:
「次の試験で90点を取ることができれば、平均成績は85点になります。それができれば、志望する大学への道が確実に開かれるでしょう。これを達成する姿を想像するだけでワクワクしませんか?」
まとめ:信頼を築きながらフィードバックを効果的に伝える
フィードバックを与える際、上から目線で指示をするのではなく、相手と同じ目線で共に改善を目指す姿勢が大切です。「4K法」を使うことで、相手に身構えさせずに効果的なフィードバックを伝えることができます。
気付きを伝える
自分の考えを伝える
協力を呼びかける
効果を明らかにする
これらを活用することで、フィードバックを通じて相手との信頼を築き、共に成長を目指せるはずです。
次回のnoteでは、フィードバックをさらに効果的にする「端的にまとめるためのコミュニケーション術」について紹介しますので、興味がある方はぜひフォローしてお待ちください!
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