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飲食事業経験ゼロが目指す、湯上がりの一杯に出会える場所


銭湯ぐらしの想いを届ける、リレー企画を始動

こんにちは!銭湯ぐらしPRチームです。
来年春の「小杉湯となり」オープンにむけて、メンバーのご紹介と「小杉湯となり」に懸ける想いを自分の言葉でお伝えするリレー記事を公開していきます。
記念すべき第1回は、「小杉湯となり」1階の飲食を担当している”ほりちゃん”です。

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温泉好きの私が都会で見つけたミニチュア版!それが銭湯でした

私は道後温泉とみかんの国、愛媛県松山市で生まれ育ちました。人口50万人ほどの都市ですが、市内に45軒ほどスーパー銭湯ならぬスーパー温泉があり、温泉なのに400~600円で入ることができます。その手軽さゆえに、温泉は私の幼少期からの家族三世代で楽しむことができる共通の趣味でした。


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松山のスーパー温泉では、「しばらくぶりやね、元気しとったん?」という挨拶があり、おばあちゃんが孫に背中を流してもらう姿や、若い友だち同士が仕事や恋愛、友人関係の悩みを相談し合う光景があり、地域コミュニティや家族・友だちとの社交場としての機能を果たす、大衆文化の中心地です。

そうした原風景をバッググラウンドに持つ私が、23歳から高円寺に住み始めた際、会社の堅苦しい人間関係などにより、週半ばで既に疲れている時にスマホで検索して見つけたのが、小杉湯でした。

都会で感じた田舎っぽさ

小杉湯の外観を見たときにまず思ったのは、「これ小さい道後温泉やん…」でした(笑)。のれんをくぐって下駄箱に靴を入れ、番台のおばちゃんに恐る恐る450円(当時)を差し出しました。待合スペースにはみんな部屋着?という格好で漫画を読んでいる民がたくさんいる。見たことある、この風景!!

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小杉湯の中は狭いのですが、ミルク風呂に入って男湯側に向いて天窓を見上げると、空間を広く感じることができて、吸い込んだ空気がとても美味しいのです。
それからというもの、その庶民的で幸福に満ちた空間に魅了され、マッサージ・エステに行くか銭湯に行くか脳内会議をしていたほど、リラックス方法として銭湯を捉えていました。


「逃げる」は恥でもないし、それでいい

私が通った津田塾という女子大は、性格が真面目な学生が多めな大学です。4年間+留学1年通ったおかげで多分に漏れず私も割と真面目で、とにかく正しいことを主張する面倒くさい人間となり、社会に出ました。(今でも似たような感じです)
23、4歳くらいのときは、とにかく会社のおじ様方が苦手で、よく衝突していました。衝突して向き合ってくれたことにも今となっては感謝せねばなりませんが、当時はとてもストレスが多く、メンタルも弱小だったので、ある日、朝起きたら口の奥がばい菌に感染して腫れていたこともありました。(!!)
女の子として顔が変形することほどショックなことはなかったんですよね。
そこで気が付きました、「逃げなければ」と。


こんな生き方してる人間もいるんだなというささやかな一例

その後も経営コンサルティング会社に勤め、今はフリーランスですが、健康でいるために「心身やばくなったら放り出そう」という気持ちで仕事をしています。そもそもが真面目で熱意の塊のような性格なので、土日に夫と銭湯に行って、「別に頑張らなくてもまぁどうにかなるよなぁ」という感覚を、銭湯を通して取り戻すようにしています。

突然ストレスで顔が腫れたこともあるし、適応障害を発症したこともあるし、自宅に他人が勝手に入ってきて刑事事件になったこともあるし、職がなくなって特別なスキルもないのに、現在はフリーランスで働いています。
もっと普通にキラキラキャリアウーマンになりたかったですが、もはやこういう変なお手本こそ何か価値があるのではないかと思っています。

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「小杉湯となり」は、部屋着で来れる、あなたのもう一つの家

「小杉湯となり」は新築の建物でかっこいいデザインですが、私はこの場所を部屋着でも来れるような場所にしたいと思っています。小杉湯上がりで睡眠に向けてギアをローに入れているとき、ダラダラして今日何もしてねーなーって思うとき、泣きたかったり嬉しかったり、ふと誰かに会いに行きたくなったとき。そんな自分にブレがある時に来てほしい場所として、実家のリビングにふと顔を出すように、「小杉湯となり」を使っていただきたいと思っています。

訪れてくださった際には、私たちが良い聞き手であり、良い話し手として、気兼ねのない家族のように接します。お店の番台係は、来た時にはいらっしゃいませではなく「おかえり」、帰る時には「おやすみ、またね」とお声掛けします。

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町にとっても「あってよかった」と思える飲食店を作りたい

私は「小杉湯となり」一階部分の飲食店の企画を担当しています。高円寺はご存知の通り、美味しくて居心地の良い飲食店がたくさんあります。だから、今さら飲食店?という疑問を持たれている方もいると思うのですが、「小杉湯となり」は、他の飲食店と競合することはしないつもりです。銭湯という町のみんなと持ちつ持たれつでやってきている施設の性質を引き継ぎ、むしろ町の飲食店をどんどん紹介して行きたいなと思っています。

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湯上がりの幸せを追求する、飲食業界のブルーオーシャン

ただ、ひとつ「小杉湯となり」が誇れるのは、「湯上がりに美味しい!と思えるものが置いてある」という点です。
私は、過去2年ほど小杉湯で自分が好きな日本酒や、プロテインドリンク、トマトジュースとコラボしたイベントをさせてもらいました。イベント時に小杉湯のお客さんに接していると、日本酒もプロテインもトマトジュースも、お風呂上がりだと1.5倍増しで美味しく飲んでくれているなと気づきました。湯上がりは舌が敏感になっているので、きっと味の深みなどを感じやすいんですね。

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「小杉湯となり」は、この「湯上がりのひと口目」を追求しています。飲食未経験ですが、これだけは誇れる場所にしようと思っています。あまり長居するような場所ではないので、一杯飲んで食べてもらったら、もっとメニュー豊富な高円寺の美味しいお店を紹介していきますね。
そんな存在にしようと思っているこの場所は、実は飲食業界のブルーオーシャンではないかと思っています。小杉湯のお客さんの「こんなの食べたいな、飲みたいな」を取り入れてどんどん良い場所にしていきたいです。


プロフィール

ほりちゃん
株式会社銭湯ぐらし取締役。「小杉湯となり」1階飲食の企画を担当。
愛媛県松山市出身。津田塾大学卒業。在学中にシアトルに1年留学。外資系保険会社とアクセンチュア株式会社に勤務後、現在はフリーランスとして数社の新規事業立ち上げや広報PRなどを担う。趣味は料理と秘湯巡り。


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