青春18×2 君へと続く道
シンゴジラを特撮というジャンルとして捉えるならば、『世界の中心で、愛をさけぶ』以来の劇場での実写映画。(洋画を除く)
それほど邦画(本作は日台合作)に興味を示さない男が今日、件の映画を見てきました
★
ありきたりだけど観たかった
筋書きとしては、台南市在住の主人公を主軸に2つの時系列でお話が進みます。
1つはゲームクリエイターとして、自身の創り上げた会社の全権を失ってしまった36歳の男が、思い出の女性の残り香と絵ハガキを頼りに、東京から鎌倉・長野県松本市・新潟県長岡市を経て、最終目的地である女性の出身地、福島県只見町を目指すロードムービー。
もうひとつは18年前の自身の記憶の中に居続ける思い出の女性を追憶する台湾の台南市を舞台とする青春劇。
こんなのティザーを見ていて分からない方がおかしいので明言しておくと、ヒロインは亡くなります。ありきたりなやつです。私が最も嫌う所の作風です。
それを承知で観に行った理由はいくつかあります。箇条書きで記しておくなら、
・清原果耶さんを「おかえりモネ」から好き
・台湾の文化を知りたい
・地元新潟や、つい先日行ってきた松本市が舞台ときいて
・ロードムービー、すき
以上です。
時たま刺さる台詞と映像美、演出
★で付けたとおり、筋書きに関しては全くといっていいほど、いい意味でも悪い意味でも裏切りがない。
ただ時折刺さる台詞があったりしました。例えば?って聞かれても出てこないですけど、全体的にね。あー、ね?って感じで、刺さるというか共感できる感じでしたね。
映像に関しては全体的に日本編は暗い、台湾編は明るいとはっきりと明暗を付けていたのが印象的。
暗いから悪いというのではないんです。
一番好きだったのは、トンネルを抜けるとそこは雪国だったの心のシャッターを切るシーン。そして自分と倍の年齢差がある18歳の青年に促され、途中下車した長野県のいずこかの駅。
超有名観光地は鎌倉ぐらいなもので、他は全てちょっとマニアックな土地が多め。
松本城の有名な松本市やランタン祭りで訪れた津南町なんかはそこそこ有名かもしれませんけど、じゃあ松本で城を見るのかといったら違うし、津南で大地の芸術祭を見るわけでもないんですよ。
この映画がいつから製作が始動したのか分かりませんけど、一体どの時点で只見線に目を付けていたのでしょうか?運行再開前からだとしたら、凄い慧眼ですね。
ジミーが日本のそれぞれの都市で触れ合う人々によって、またその人達と一緒に反芻する思い出によって段々と感情を取り戻していくのが分かる演出は、わかりやすくて好きでした。
あとは映像を通して、台湾のあのちょっと湿度の高そうな暑さや、長野・新潟・福島ラインの日本の寒さをしっかりとカメラ越しに表現されていたのはとても好印象でした。
知っていてこそ
本映画を観るキッカケとして、清原果耶さんが出演されているからと書きました。知っている役者さんが出る安心感はやっぱり心地よくて、清原果耶さんは、やっぱり若手女性俳優の中では郡を抜いて好きな役者さんだなあと感じました。
ちょっと歳上のお姉さんを演じている役を演じている二重演技とでも言えばいいんでしょうか。余裕を感じさせつつも、その裏では色々と葛藤を感じさせてくれて。
相変わらず透明感抜群と思いましたけど、今回のアミにはちょっと小悪魔要素もあってとても好きなキャラクターでしたね。
あと黒木華さんね。大河でも良い演技されてますけど、なんなんでしょうね彼女のどこにでもいそうでどこにもいないあの感じは笑
本当に唯一無二な方だと思います。
松重豊に関しては、出る必要あった?wってビックリするほど出演シーン短かったですね。大物バイプレイヤーはアレで良いんすよね。
知らないからこそ
一方で台湾の俳優さんは全くといっていいほど存じ上げないし、台湾の言葉も全く分からない、強いてあげれば加油ぐらい。
だから演技の良し悪しなんて分からないんだろうなと思っていたんですけど、これが中々どうして分かるんですよね。
ジミーの童貞極まりないあの感じは、万国共通なのかな笑
4歳年下のシャイな男の子をしっかり演じられていて、とても好きでした。
同年代だからこそ
ジミーとは私同年代なんですよね。アミが嘘を付いていないのだとしたら、生きていたら40歳?
アミはドンピシャなのかもしれませんけど、私やジミー的には若干ミスチルって上の世代なんですよねー。
じゃあモンパチやORANGE RANGE流すんかって言ったら違うでしょうし、BUMPやその他有名どころも違うというのは分かります。
分かるんですけど、ミスチルは個人的にちょっと違いましたね。
久々の実写映画
この連休中に旅に行ってきたばかりなんですけど、もう旅がしたくなりました。
特にひとり旅でしょうか。ジミーほど行く先々で人に絡まれる事はないでしょうけど、そういう人と会う旅みたいなものは、いつだって憧れています。
5月半ばか6月の暇な時期に行こうかな。