エルピス
今期のドラマ、「エルピス」がすごすぎた。
毎週楽しみで待ち遠しくて、始まると体感15分で終わってしまうドラマこそ、ドラマの醍醐味であり至高のドラマだと思っている。
今年はそんなドラマにいくつか出会えたけれど、観終わった後も衝撃と余韻を残してやまない、「エルピス」。
本当に、すごすぎた。
観終わった後、圧倒されて、しばらく放心してしまうくらいの衝撃と、
いかに自分が思考停止して生きているかを痛感させられる、
内容は重めのドラマだったけれど、
これを地上波での放送に至るまでの、制作に携わった全ての方の血と汗と涙を思うと、本当に頭が下がる。
浅川さんの魂のこもった台詞に心が震えて、最後はちゃんと希望を与えてくれる作品だった。
エルピスが圧倒的だったけれど、ほかにも毎週楽しみにしていたドラマ
・石子と羽男
・silent
・初恋の悪魔
・ファイトソング
どれも、人間を丁寧に描いていてよかった。
ストーリー先行のご都合主義ドラマから抜け出して、まず一人の人間がいて、そこからストーリーが始まっている感じ。
人間がいかに多面的で複雑であるかをしっかりと描き、善玉と悪玉も含んでいるのが人間で、立場によって善悪が変わるということ。
しっかりと筋の通った骨太な脚本と、それを汲み取った演出により、ドラマという枠を越えて、登場人物たちがちゃんと生きていた。
「希望って、誰かを信じられることなんだよ」
「心の中の一番大事なものを押しつぶされながら、どうやって生きていけばいいんだよ!!」
長澤まさみ、圧倒的でした。
こんなすばらしいドラマを作り、世に出すために奮闘してくれた全ての方に尊敬の念と、ドラマにはまだまだ希望があると思わせてくれて、心からの感謝が止まらない。
来年も、ドラマを見ながら美味しくご飯を食べられるように、なるべく、正しくありたいと思った。