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ランド・ノリス、オランダGP最終ラップで独断のファステストラップ獲得

ランド・ノリスがF1オランダGPで見せた最終ラップのファステストラップは、チームの指示を得ない彼自身の判断によるものでした。

ノリスは、レースの最後にファステストラップを狙い、貴重な追加ポイントを手に入れましたが、これはチームに事前に知らせていなかった驚きの決断でした。

ザントフォールトでのレースは、スタートに苦戦しながらも、ノリスが持つ実力を証明する場となりました。彼はレース中盤でリーダーのマックス・フェルスタッペンに追いつき、彼をオーバーテイクするという素晴らしいパフォーマンスを見せました。

そして、その優位性を象徴するかのように、ノリスはユーズドのハードタイヤで1分13秒817という最速ラップを記録。メルセデスのルイス・ハミルトンが持っていたファステストラップを破り、追加の1ポイントを獲得しました。

レッドブルのヘルムート・マルコはこの結果を非常に深刻に受け止め、マクラーレンが驚異的なタイムを記録したことを警告として捉えました。彼のコメントは、今後のタイトル争いがますます激化することを予感させます。

彼は次のように語った。「全般的に、マクラーレンは明らかに優れており、最終ラップでDRSを使わずに1分13秒8を記録したことでそれが強調された。我々がそのようなタイムを出せるのは夢のような話だ。残り9レースで70ポイントのリードでは不十分だ」

ノリスが獲得したこの追加の1ポイントは、ドライバーズチャンピオンシップでのフェルスタッペンとの差を7ポイントから8ポイントに縮め、タイトル争いにおいて重要な一歩を刻みました。しかし、ノリス自身が後に明かしたところによれば、もしチームがこの戦略を事前に知っていたならば、「ノー」と言っていた可能性が高いとのことです。

この大胆な判断は、ノリスがレースの序盤から感じていたマクラーレンのパフォーマンスの向上によるものです。フェルスタッペンがペースを落とし始めたことを見極めたノリスは、最終的に自らの判断で勝負に出たのです。彼の言葉からは、自信と冷静さが感じられ、ファイナルラップでの決断がいかに重要だったかがわかります。

「実際、かなり早い段階、たぶん5、6、7周目あたりから、僕はマックスがプッシュして少しギャップを広げるだろうと予想していたけど、そうはならなかった」とノリスは言った。

「だから、その時点で僕たちは良い戦いをしていることを確信したんだ。彼はどんどん後退していくように見えたし、僕のペースはどんどん良くなっていった。

「車内では良い感じがしていたし、特に追い越してからはとても快適に感じられた。プッシュできるし、クリーンエアがあったのは大きな助けだった」

ノリスの勇気ある行動は、今後のレースを一層楽しみにさせるものとなりました。彼が見せたこの判断は、ファンにとって忘れられない場面となることでしょう。

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