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にきき

海沿いの会社へ訪問し、休憩エリアで海を眺める。

景色を展望できるように壁一面がガラス張りになっている。ビルの真下を走る線路がミニチュアのようで、もしもこのガラスがぱりんと割れたら、今寄りかかっている私の命は、と、いらんことを思う。

椅子が5、6個並んでいる。

ほっっっそい脚に支えられた、ちっっっちゃくてまーーーーーるい椅子。腰くらいのたっっっかい位置にあって、滑るように座る。お尻の位置も足の位置も合っているか分からないが、横尻がはみ出ていることは分かる。

目の前のテーブルにはファイルが置かれている。つるつる触覚の一枚もの。ここから見える景色の写真が貼られていて、「これがレインボーブリッジ」「フジテレビ」「スカイツリー」と、雲型の吹き出しが教えてくれている。

これ作った人楽しかっただろうな!!!

いや作る暇ない・・・と思いつつ、この日なら時間がとれそうと計画を立て、制作過程がばっちり息抜きになっている様子が目に浮かぶ。

「私ちゃん何作ってんの?」
「や何か頼まれてぇー(「のまれ」が高音)」

見える。

私の目線から見てまっすぐ奥から手前に(12時の方向から6時の方向に)白い波を立て船が走っている。パーカーのチャックのように、左右の海がガバリと開いてしまいそうで、顔には一切出していないつもりの少年心が、今最高潮に達する!

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