女風の身だしなみ ①デリケートゾーンのにおい
『女風の身だしなみ』について女風利用者の視点で、粘膜接触もあるサービスの「衛生」や「清潔」、「清潔感」について考えます。
第一弾は「デリケートゾーンのにおい」についてです。
デリケートゾーンは鼻から距離があり、また、ヒトにはにおいに馴れる能力があるので、自分自身で気づきにくいものです。だからといって神経質になりすぎず、デリケートゾーンの状態に合うお手入れができたらいいなと思います。
1.においの原因
病気由来のことがありますので、目立った症状や自覚できるような変化がなくても、一度は診察を受けることをおすすめします。
・膣内(おりもの)由来
性感染症や細菌性膣症の可能性があります。
婦人科(イチオシ)、性感染症内科、泌尿器科が候補です。
・膣外(陰部)由来
外陰部臭症(スソワキガ)の可能性もあります。皮膚科や形成外科が候補です。
病気以外にも、汗や排泄物、おりものや経血などが肌やアンダーヘアに付着しやすく、通気性が悪くムレやすい部位ゆえに、酸化や常在菌で分解されてにおいが発生することもあります。
体質や生理的な体臭、ホルモン、ストレス、食生活、生活習慣等もにおいに影響しています。
2.においの対策のアプローチは2つ
汚れを取り除き清潔にする、清潔で衛生的な状態を維持するという2つのアプローチから基本的なことを取り上げます。
デリケートゾーンは皮膚と粘膜の間の部分で角質層も薄く、少しの刺激でトラブルなりやすい部位であることを踏まえ、ベーシックな内容を取り上げます。
3. 清潔を保つ
(1)外側を洗う
①デリケートゾーン専用ソープの使用
弱酸性で低刺激と言われのでおすすめです。
それでも、肌質でしみることがあるため、試してみるしかなさそうです。
デリケートゾーン専用であれば、好みや使い勝手、買いやすさで選べばいいと思います。
☑固形、液体、泡、オイル
☑抗真菌成分や殺菌成分の配合
☑容量や容器のタイプ
☑洗いあがりの使用感や香り
☑オーガニック、天然由来の成分配合
②やさしく洗う
刺激に弱い部位なので、擦らずに手を使ってやさしく洗います。
・液体はよく泡立ててから、オイルはそのまま馴染ませるように使う
・洗うのは前から後ろへ
・シワやヒダなどは伸ばしながら
・膣内は洗わない(大陰唇~小陰唇外側まで)
デリケートゾーンは複雑な形をしていますし、名称も馴染みがないかもしれません。洗う範囲は動画や、専門家監修済のウェブサイトをどうぞ。
▼洗い方動画
③湯船に浸かる
洗い残しやすすぎ残しがあるかもしれないので、しっかり湯船に浸かるのはおすすめです。
アンダーヘアが影響しているか分からないですしね。
④洗いすぎに注意
ごしごし擦ったり、日に何度も洗うとデリケートゾーンの状態を悪くする可能性があります。一日一回、入浴時に洗うのを目安に。
ソープを使わずぬるま湯で洗うだけでもよいという説もあるので、外陰部の肌の調子が悪いときは様子を見てもいいかもしれません。
(2)外側を拭う
出先やお風呂に入れない時にはシートタイプが便利です。
デリケートゾーン専用品か、好みや使い勝手で選んでいます。
☑デリケートゾーン専用
☑アルコール(エタノール)が含まれてない
☑トイレに流せる
☑香りや配合成分
☑ウェットティッシュ形式や個包装
・拭くときは前から後ろで。
デリケートゾーン専用品でなくても、清浄綿や赤ちゃんのお尻拭きも同じように使えます。女風利用のときは個包装のものをポーチに入れています。
(3)内側を洗う
膣には自浄作用があるのに洗うの?と思いますが、膣の内部を洗うビデ/膣洗浄器があります。膣内にノズルやアプリケーターを使って洗浄液を入れ、自然排出させることで洗浄する仕組みです。使い方をよく読み、デリケートな部位を傷つけないように使用しましょう。
精製水を主成分とする洗浄液が、水タイプのものとジェルタイプのものがあります。
①水タイプ
生理の終わりかけに残血を洗い流し早く終わらせるビデとして知られてるかもしれません。
ある程度の水量で洗い流すのでさっぱり感があります。
洗浄液には、精製水のみの中性タイプと乳酸入りの弱酸性タイプがありますので、お好みで。
☑成分
☑使いやすさ
☑買いやすさ
ドラッグストアでよく見かけるのは、プチ・シャワーセペと弱酸性クリーンシャワー+です。
②ジェルタイプ
腟内環境と同じ弱酸性の乳酸配合ジェルで洗浄するため、体に負担をかけることなく膣内を清潔に保てます。
☑成分
☑使いやすさ
で選んでいます。
ドラッグストアでよく見かけるのは、インクリアやサラサーティーCleanです。
膣内部の洗浄をしすぎると自浄作用のバランスが崩れ膣内環境を悪化させます。どのタイプを使うにしても、製品に書いてある使用頻度を守りましょう。
また、これら膣洗浄器は薬機法に基づき政令で定められた管理医療機器に該当します。認証基準のあるものの製造販売にあたっては、第三者認証機関による認証が必要です。製品パッケージにや添付文書に承認や認証番号が書いてあり、独立行政法人医薬品医療機器総合機構のサイトで検索することもできます。
外因部や膣内を清潔にする方法は以上です。