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退職を決意したからこそ出会えた世界
昨日は大型二種免許の卒業検定があった。
検定前夜は緊張して眠れず、コンディションは少し残念と言ったところ。
それでも入校依頼、1ヶ月半やってきたことを全部出しきろうと”祈るような想い“で挑んだ。
実を言うと僕は、大型二種免許以外にもフォークリフトや普通二輪にも挑戦した。
フォークリフトに関しては課題を正確にクリアすれば問題はなかったが、普通二輪は悪戦苦闘した。
バイクなんて乗った事がなかった僕は、クラッチを離して発進するだけでも「コワイ×2」とビビッた(笑)
40過ぎたオッサンが10代の若者と一緒に教習を受ける中で、怖いもの知らずの若者達はドンドン上達していく。そんな横で恐怖心が抜けない僕は何度も転倒をくり返した。
はじめは恥ずかしい、情けないと思った。
でも、そんなこと言ってられない。
年上マウントなんてこの世界にはないのだ!
そう謙虚にならざるを得ない状況は、自然と若者にも敬語で話しかける自分がいた。
周りの教習生たちと溶け込みながら徐々にバイクに慣れていったが、そんな矢先、スラロームでアクセルを戻せなくなった末、暴走して転倒した。
やはりバイクは恐ろしい。
だからそこそ、教官の先生は厳しい指導をされる。それがあって普通二輪の卒業検定にも合格できた。
そこまでは何とかクリアできた。
しかし、ここで立ちはだかったのが、大型二種免許の教習で乗る”大型バス“だった。
大型バスなんて乗ったことがない人からすると「乗ってみたい!」ってなるかも知れない。
僕もそうだった。
でも実際乗ってみると、本当に難しかった。
大型二種免許はお客さんを乗せる分、運転ができるだけではいけない。
走行中の揺れやショックにも細心の注意を払っての教習が行われた。
初めてバスのブレーキを踏んだ時のこと。
普通車の様に踏んでしまった僕は、その効き具合の激しさに驚いた。
ゴスッ!と止まるバスの衝撃は、まるで絶叫マシンに乗ったように、僕も教官の先生も上半身が前のめりになった。
その後の先生の白目チョップは忘れられない。
あれ以来、ブレーキの踏み方を研究した。
すると足で踏むと言うより、足の指をギューって押す感じで踏んでみると優しく減速できることを知った。
そしてカーブを回る時のハンドリングも普通車のようにいかない。
特に左折時のハンドル操作は、下手すれば後輪タイヤが歩道の縁石に激突する恐れすらあった。
実際、冷や汗が出る危険な状況も何度もあった。
そんな難しいバスの運転を体験すると、現役でバスの運転手をされているプロのドライバーに目がいくようになった。
普段、なかなかバスに乗ることはなかったが、敢えてバスに乗って運転手の操作を眺めたりもした。
そして迎えた検定の瞬間。
冷静になりたい心とは裏腹にクラッチやブレーキを踏む足がブルブルと震える。
しかし、数々の失敗で教官の先生から厳しいお言葉を口酸っぱく言われた分、本番ではミスをする事なく無事に終わる事ができた。
仕事を辞める決意をし、有給消化の日々が3ヶ月過ぎた。
自動車学校では毎日、自分の苦手に挑戦し、思い悩み苦しい辛いと言う気持ちの連続だった。
それでも貴重な時間を与えて貰っているという気持ちが上回り毎日が本当に楽しかった。
また、自動車学校で出会った人たちも忘れることはできない。
卒業証明書を手に、後は学科試験に挑むばかり。
山の頂きまでもう僅か!
こんな展開、仕事を辞めずにいた僕がいるとすれば、考えもしなかったことだろう。
こんなに脳みそ使って「できないできない」と言いながら挑戦できている自分。
本当にありがたい環境に立たせて貰っている!
そうやって生かして貰ってる自分の人生。
感謝を胸に次なる就活にも繋げていきたい。