パット明るくなった転職の道
今年は最悪な年明けだった。
職場にいたテキトーな仕事をするオジサン。
一回りも年上なのに、「できない、知らない」を繰り返す存在だった。
そんなオジサンが年明け早々、ミスをした。
僕は我慢ならず問いただした。
その表現は少し度を越してしまった___。
パワハラ問題
次の勤務でオジサンは休んだ。
「あいつにパワハラを受けたから辞めたい」と上司に懇願したそうだ。
それから数日休んだオジサン。
だけど、オジサンは何食わぬ顔で再び出社した。
事はそれで収まらず、僕は上司に何度も呼ばれた。
上司は僕に非があると訴えた。
僕は自身を守るために意見をぶつけたが、どうにもならなかった。
そんな折、全く別の人物が僕に圧力を掛けてきた。
ふだんは仲良く話す先輩。
その先輩が僕が知らない所で、コソコソ嗅ぎ回り、僕が不利になるよう働きかけていた。
その先輩のお陰もあり、僕のパワハラ問題は社内に燃え広がり、事態の収集が難しくなった。
およそ一ヶ月が過ぎた頃。
上司から誓約書にサインをするよう促された。
始めは激しく拒否していた。
だけど長い応戦に疲れ切った僕は、止む無くサインをした。
辞める決意
それから僕は新しいポジションで仕事をさせて貰うことになった。
だけど、半端ない仕事量に食らいつくのがやっと。
更にトドメを刺すように僕に下った「不本意な評価」
原因は“色々あったから”だと___。
僕の糸はそこで切れた。
「あっ……もうこの会社で頑張らなくていい」
数年前から「いつか辞めたい、だけど辞められない」を繰り返していた日々。
だけど、ようやく決断を下せた。
それから飛び出すように、会社に行かなくなった。
残った有給は90日を超えていた。
退職日まで5ヶ月。
僕は今まで経験したことがなかった長期連休を過ごした。
愛車を売却し、その軍資金で「大型二種」、「中型二輪」の免許を取得した。
125ccのバイクを買ってバイクLIFEも楽しんだ。
新たな発見
そんな折、地域の方から「除草作業の手伝いに来ないか?」と誘いがあった。
炎天下での肉体労働。それは過酷な仕事だった。
支払われる金は、かつて働いていた金にはるか及ばない。
年金生活者たちに囲まれて「オレ何やってるんだろう…」
そんな疑問もなくはなかった。
だけど、どうしたことか。
「あれ?意外と自分にあってるかも」と思うようになった。
迎えた就職活動
長い休日は終わりを迎え、人生初の無職になった。
いよいよ就職活動だ。
大型二種免許を取得した僕は、観光バスか長距離のトラック運転手と考えていた。
だけどなかなか気持ちが定まらない。
除草作業で知り合った人から「土木を勉強してみないか?」と言われたりもした。
だけど、土木も迷いが生じた。
「自分は何処に向かいたいのか?」
山奥のダムに行き、空を見上げて深呼吸をしてみたりもした。
だけど、答えは見つからなかった___。
仕事の出会い
そうして過ごしていたある日。
小学2年の娘が「お母さんに内緒でプレゼントを作りたい」と言ってきた。
聞けば、どこで作るか?に頭を悩まし僕に相談してきたようだ。
ちょうどその日は公民館で用事があったので、「公民館でお友達と作っては?」と提案した。
偶然だったのか___。
そこへやってきたお友達のお父さんと、僕は初めて話をする機会を得た。
カッコよくて感じの良いお父さん。
初めての割にはとても話しやすかった。
その人と話をしていると、仕事の話になった。
求職中だと言う僕に、「だったらウチに来ませんか?」と言ってくれた。
仕事内容を聞くと、電柱や電線にからんだ樹木の伐採をしていると言う。
それなら僕にも出来そうだ!とピンときた。
さらにその会社の動画があるとのことで観てみた。
”真心をもって社員に接する社長さん“の飾らない姿があった。
それは以前の会社になかったものだ。
僕は感動し、思わず涙がでた。
「この会社に行きたい!」
僕の揺らいでいた気持ちは、真っ直ぐになった。
早速、履歴書と職務経歴書を作成した。
書類の到着を待たずに先方から面接の連絡が入った。
あとはそのまま突き進むのみとなった!
年頭から本当に色々あった。
だけど思いっきり苦しかった振り子は、今度は思いっきり幸せの方向に進んでいきそうだ!
そんな予感がして、感謝の気持ちが心から溢れている。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!