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希望の一滴

今月の寺子屋本

『希望の一滴 中村哲、アフガン最期の言葉』

中村哲(著/文)
発行:西日本新聞社
A5判 192ページ

今月のPEACEな意識の本は
医師だけにとどまらず
干ばつで苦しむ土地に井戸を掘り
用水路を作り、実地的な活動をしてこられた
中村哲さんの最期の言葉をまとめたこの本です。

平和について
少しずつ学び考える中で
語ってなんかいられない程
山積の問題を抱える国や人々がある中で
白とも黒ともつかない気持ちになることも多く
平和な国にいながら
「希望」を語り、伝える意味について
しばらく考えていた。
一つ私の中で行き着いたのは
希望を語ることは
未来に対して、そこに希望があることを信じて
種を蒔くことと同じだということ。

それは、苦しさや現状からみた
実現の可能性の大小じゃないのだということ。
現状から起こりえる不安やできないんじゃないかという念を
えいや!と取り払った先にこそあるもの。
「信じる」には、大きいも小さいもない。
私はいろんなことの明るい未来を信じたい。
だから信じると決める。
「信じる」の純粋性を高める。
そして今できることを探して、動く。

哲さんの残してくれた
実践の伴った言葉のもつエネルギーは
時を超えて、空間を超えて
私の奥底にすっと入り
何かを灯してくれた。
そしてそれは力強さを残してくれた。
哲さんの思いの根底に流れていたものが表れている。
そんな、この本に出逢えてよかった。
今は亡きヒーローの志は
語った希望は。
世界中で後世へと
受け継がれています。

勇姿に
心ある行動に
胸が熱くなり、力をもらえる本です。
今月の寺子屋本!


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