僕らはソマリアギャングと夢を語るー「テロリストではない未来」をつくる挑戦ー
今月の寺子屋本
『僕らはソマリアギャングと夢を語るー「テロリストではない未来」をつくる挑戦ー』
永井陽右 (著)
発行 英治出版
日本人でありながら
「比類なき人類の悲劇」と言われる
ソマリアに学生の頃から入り
本当の意味で すべての人が
選択できる未来を創るために。
取り残される人がいないように。
人生を賭けて活動してる。
30歳になったばかりの永井陽右さん。
年下など関係なくて、尊敬する友達の
最初の1冊です。
彼のすごいところは
一切自分にフィルターをかけず
色をつけないところ。
他の誰も出来ないような
とんでもなくすごいことをしているのに
飄々としていて
自分をよく見せようだとかの作為が
何もないところ。
比喩じゃなく「死」がすぐそこにある
そんな世界で生きている彼が感じることは
どうやっても計り知れなくて
でも、その死生観を含めて
背負った覚悟や
自分との対話で生まれた哲学が
あの佇まいをつくるのかなと思う。
すごそうだけど、そのまんま。
めっちゃイイヤツ!
お金も知識もない学生時代
しかもソマリアとの関係も何もない中
なにがそんなに心を突き動かしたのか
どうやって形にしていったのか
活動をはじめた2011年から2016年までを
まとめたのがこの本。
本当に、いいです。
試行錯誤の中作りあげた対話式プログラムに参加して
ギャングから卒業したギャングたちの
思いの吐露。
ギャングたちが小学校にいって
「俺たちみたいになるな!一人になるな!夢をもって、それにむけて日々努力するんだ!」と語る言葉。
心の中に持っている夢を話してくれる場面。
最後の方は涙が止まらなかった。
それを、一人の若者がゼロから始めたなんて。
「ギャング」とか「テロリスト」とか
聞きなれた言葉じゃないし
ただ怖い、遠くの怖いことのようだけど
そう、彼らはこんなに
嬉しいや幸せに思うことや
つらい・苦しいも
同じように感じる人なんだ。
相容れないと思う人が例えばいるとして
その人の視点に立ってみること。
知ること。
それに全力で賛同するかはまた別の話でも
そこで感じることが、必ずある。
それを大切にしていきたい。
陽右が代表をしている
NPO法人アクセプト・インターナショナルが10周年を迎えた
タイミングだし
こんなかっこいい若き侍がいるぞ!
と本を通してまず
知ってもらえたら嬉しい。
挑戦する姿に、きっとを推進力をもらう本。
老若男女問わず、おすすめです。
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