運営者目線で知る!宿泊施設の経営課題を解決する!スマートホテルとは何?
この記事を読まれている方の中には、ホテルや宿泊施設の経営に悩みを抱えている方も多いのではないかと思います。今回はホテルや民泊など、宿泊施設の経営課題を解決するヒントになる「スマートホテル」についてご紹介いたします。
話題のIT宿泊施設、スマートホテル
ひとことで簡単に言うと、スマートホテルとは「人間の能力を機械に置き換えてスマート化しちゃったホテル」を指します。IoTの活用により、住宅宿泊事業法や改正旅館業法、国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に対応しながら、施設運営におけるコストを抑え、ゲストへの満足度を落とさずに運用業務を効率化するという、高い生産性を実現したホテルのことです。
人間の代わりに情報通信技術、IoTやAI、インターネットなどのシステムを活用/駆使しホテルの経営課題を解決する手段です。
スマートホテル登場の背景 - 日本の宿泊施設運営おける課題点
「インバウンド消費」「訪日観光客」。日本では外需取り込みが大きな国家戦略として掲げられています。2020年の開催は延期となってしまいましたが、東京オリンピックの開催や2025年の大阪万博など、海外のお客様が大挙して日本にやってくるこの時代、宿泊業界は外国人の方をターゲットにした新しいホテルをどんどん開業しています。このチャンスを機に、従来からの宿泊事業者だけでなく、ベンチャー企業や異業種からの参入も増え、競合との争いも熾烈化しているのが実情です。
宿泊施設の運営においては、中でも特に、人材に関するコスト=人件費が非常に大きな割合を占めます。法規制もあり、24時間体制でスタッフを配置する必要があるなど、宿泊施設の運営は労働集約型の事業です。また多様なゲストの要望に応えるべく、対人で臨機応変な顧客対応を求められ、業務を定型化するのも難易度が高く、働き手の質も問われます。現代日本で少子化、人口減が進み、人材不足に苦しむのはどの業界も同じですが、ホテルの経営は今後特に、従業員確保が課題となってくるでしょう。
宿泊施設運営の業務をシステムに置き換え、課題を解消する「スマートホテル」。実際に既存の宿泊施設をスマートホテル化するためのサービスはどんなものがあるのでしょうか。
スマートホテルが取り入れるべき主なシステム
ひとつの機械で全ての業務を行えるわけではないので、業務ごとに専用のシステムやサービスが存在しています。主なものをみていきましょう。
チェックイン/チェックアウトをスマート化!
ゲストの顔や名前・IDを確認するチェックイン、退出時の精算を行うチェックアウト。これらフロント機能を自動化するだけで、フロント業務の負担を大幅に軽減することができます。また一部自治体では先行的に、遠隔地からテレビ電話でゲストの本人確認を行うことが認められています。
ルームキーをスマート化!
物理的にルームキーを受け渡しするのではなく、鍵そのものをアプリやパスコードで解錠可能にします。ゲストが鍵をなくしたり締め出されたとしても、システムで操作すれば簡単に対応ができます。
フロント・コンシェルジュ機能をスマート化!
ゲストからの問い合わせをアプリやタブレットに詰め込み、ゲスト自身がアクセスすることで、疑問を解消できます。旅前からの問い合わせにも対応可能で、AI技術の活用が進んでいます。
レベニューマネジメント&ルームアサインをスマート化!
販売価格を調整するレベニューマネジメント(※)、ゲストの属性に合わせ客室を割り当てるルームアサインは人が頭を使って毎日行う業務。AIやデータで経験値に頼らない意思決定を助けてくれます。
※イールドマネジメントとも呼びます。
他にも客室管理、客室在庫コントロール、同時通訳、決済システムなど、サービスや業務の種類ごとにたくさんのシステムが登場しています。
運営スタイルに合わせてホテルをスマート化しよう
従来人間にしかできなかったことを機械やシステムに置き換えるスマートホテル。宿泊サービス業の経営課題を解決するためには、技術を取り入れて業務を効率化・自動化することが有効です。非常に難しい舵取りを迫られる宿泊施設の経営は、逆を言うなれば、人手のかかる労働をシステムに置き換えないと、これからの時代を生き残れないと言っても過言ではないでしょう。人件費を削減し利益を残すことはもちろんのこと、効率化によってできた時間を、人間にしかできないおもてなしに注力させることで、ゲストの満足度もきっと向上します。従業員の残業も軽減し、やりがいも生まれるでしょう。
たくさんのスマートホテル向けサービスから、運営スタイルにあったものをすこしずつ取り入れて業務改善につなげていってはいかがでしょうか?
センスコンサルティングではホテルや宿泊施設の経営課題を解決するお手伝いをしています。お困りの方はぜひお気軽にご相談してください。
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