「自分は普通だ」という幻想
「自分は普通だ」と思い込んでいないだろうか。
あなたの普通は普通だろうか。
あなたは普通なのだろうか。
ただ言えるのは、私たちが思うように、世の中には普通じゃない人間がいる中で、多くの人が「自分を普通だ」と勘違いしているということだ。
■自分が普通だと思い込んでいる人は多い
出典の論文名は忘れたが、アメリカのどこかの大学の調査によると、93%のトラック運転手が自分の運転スキルを「above the average(普通以上)」だと思っているという。
また、化粧品会社Doveが行った調査で、被験者に自分の顔について話してもらい、それを聞いた画家がそれをもとに似顔絵を描くということを行った。
すると、実際の顔よりも美しい似顔絵になったという。
このような調査をあげなくても、多くの人は自分を普通、もしくは普通以上だと思っていることは自明のことだろう。
■「みんなが普通」は有り得ない
もし「自分は普通だ」と思っていても、客観的にみたら普通ではないことがある。
全員が全員、普通であることは有り得ない。
「普通、〜だよね」という、定義や常識の意味での「普通」も、すべての人に共通することは有り得ない。
それだけ、「普通」は曖昧で「普通」じゃないものなのだ。
■それでも人は「普通」を求める
人は普通を求める。
「普通、〜だ」と、自分の中での「普通」を相手に求める。
そして、「自分は普通だ」「自分は普通以上」と思いたがる。
しかし、ただの独りよがりな偏見であったり、勘違いであることもある。
だから、不用意に「普通」という言葉を使い、「普通幻想」にとりつかれるのはいかがなものだろうか、と思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?