
「続・Senriと良子のおしゃべり泥棒」2
Ryokoさんの携帯のネットが繋がらないのはなぜ。前は空港からバンバンラインメールを頂いてたのに。恐ろしいもので携帯がなければ何も出来ない。文明の力に振舞わされ翻弄される私たち。ううむ。

ネットを検索「海外で日本の携帯が繋がらない」を調べる。️いくつかの可能性が出て来たのでその通り解決法を試してみる。しかし一向に繋がらない。東京へ連絡。するとRyoko さんの海外パッケージ情報が送られてきた。
「海外旅行をした時ネットを使う場合」のアプリが携帯画面にDLされてて、ガイダンス通りに設定していけば繋がるのだ。慎重に、ゆっくり。みるみるネットが繋がった。日本の携帯の日本語のアプリで!☜当たり前だろが。
それにしてもホッ。

ローレンのレッスンは白熱した。マンハッタンにある彼女のアパートは普段は娘さんのエラが使っていて「明日Ryokoが来てレッスンするんだからキレイに片付けといて」って言ってたらしく、ローレンは鍵を開けるなり先に入り細かくあちこちチェックをする。なるほど「綺麗に片した感」がそこかしこに漂う。若者独特の無防備モードから、大人の部屋へ必死で戻そうとした痕跡を感じてなんだかおかしい。そんな若さのやっつけ感を正直愛おしく感じる自分がいた。

まず冷たいニューヨーク名物の水道水で乾杯, ソファへ体を埋めた。Ryokoさんが席を少し立ってる間僕はローレンにこう告げる。
「今日は曲に特化というより、ジャズのブルースフォームで、インプロを徹底的にやりたい。ローレンはジャズフレーズの玉手箱だと思ってる。短くていい。お!っと思えるようなフレーズをどんどんRyokoに投げてほしい。そうして彼女がそれをキャッチしてShadow(追跡)してものにする。その繰り返し。」
なんだか小声で僕が言うのが可笑しいらしくローレンは真剣に顔を近づけてるふりをして僕の目の奥を見透かして笑ってる。ニュアンスはバッチリ伝わった。Ryokoさんが帰ってくると早速レッスンスタートだ。

ジャズの冒険家Ryoko の旅がまた始まろうとしてる。
ここから先は
¥ 200
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?