短期集中連載 ”ブルックリン男一人飯” #1「最後の晩餐」
#1「最後の晩餐」
大江屋の料理人アミーゴ千が作るブルックリン男一人飯は
毎回が「最後の晩餐」である。
「これが最後と思えるほど美味しいものを」
を追求して毎回一期一会でキッチンに立つ。
しかし大江屋厨房じゃ筋書きにない
アクシデントがいっぱい起こる。
困ったなと頭をひねり
これが逆に面白くて楽しいから
アミーゴは一人飯を黙々作って
盛り付ける。
世界に一つしかない
自分が作る自分のための「最後の晩餐」。
「冷蔵庫にあるもので」。
あれこれ買い足さずに
開けた時の直感だけに従い
「あっ」思いついたら
素直な心で試してみる。
ある日、冷蔵庫を開けると、
あちゃー、何もない、
なんてこともある。
そんな時慌てないで。
心を真っ白にして良く目を見開き
隅々まで見渡して。
塩昆布があるじゃない。
とろけるチーズだって。
梅干しだって。
そこにあるものが見える。=大江屋メシの大事な鉄則。
じっくり食材と向き合い考える。
きっとこうだ!って決めてかかるから
制限がかかり心がしゅんとなる。
だから何でもありの発想で
ちょっぴり栄養のことだけ気にしつつも、
おいしそうだなと思えるものが浮かぶと
そのアイデアに忠実に
大胆に冒険してみる。
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