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ごめん
ごめん
たった一言
「申し訳ないな」と思った時
すぐに言えたらどんなに楽だろうか
ごめん
どっちが原因だったか
それはもしかしたら微妙なのかもしれないけれど
でもきっとこっちもそれ相応に
悪いんだよなって思いつつ
ごめん
って言えたら
別にプライド捨てるわけでも
お金がかかるわけでも
なくて
心がそう感じたら
気づいたら
口から
ごめん
が
こぼれ落ちていたりして
それならそれで
いい
ご
め
ん
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別に
損とか得とか
どっちが上とか下とか
勝ちとか負けとか
そういうんじゃなくて
ちょっとしたアクシデントだったり
ついつい言い過ぎちゃったり
言い足りなかったり
調子に乗ったり
その場に流されちゃったり
して
ギクシャクしたり
落ち込んだりして
つい、、、、
そういう時は
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ごめん
ちょっと言い過ぎちゃって
大丈夫?って
心のまま
精一杯告げるのが
いい
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今日僕は色々あって
人混みの中で急に歩けなくて
どうしようもなくて
前へ進めなくて
後ろへも戻れずに
そこにいた
すると誰かが僕の肩に当たって
僕は静かにその場に
崩れ落ちた
膝がガクンとしてそのままボーとしてたら
その当てた人がすぐ戻ってきて
僕に触れて
こう言った
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ごめん
大丈夫?
大丈夫だった?
って
僕は
目にいっぱい涙を溜めていて
わけもなくそれが溢れ始めて
その人はうんと年下だっただろうけれど
そんな僕を見て
びっくりしたみたいで
でもずっと
ごめん
本当にごめん
大丈夫だった?
と
心配してくれた
不思議なもので
1人で溜め込んでいた気持ちが
一気にすっと軽くなり
流れ落ちるのを
感じた
全然知らない
縁もゆかりもない人に
ごめん
を言われて
そのごめん
が
いいよ
今はそのままで
に聞こえた
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あ、
こっちこそ
こんなところに立っていて
邪魔だったね
ごめん
と言ったけど
その人はまだ心配してて
本当に大丈夫?
と
何度も聞くので
うん
と精一杯
笑って
僕は
頷いた
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あの子が空へ飛んだ時
鳥になれる
って
一瞬でも思ったのかな
涙で前が見えないくらい
どうしようもなく
何も思い浮かばないくらい
もう逃げ場がないくらい
立ちすくんで
そんな時
もう周りの人の気持ちを考えすぎて
自分を責めたてすぎて
まだまだやれるとか言われすぎて
どこにも行けなくなってて
そんな自分を苦しめるもの
全部なくなって
スッと
そのまま羽ばたいて
鳥になれたのかな
その時も君は
その愛くるしい目で
ご
め
ん
呟いたのかな
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ごめん
たった一言
「申し訳ないな」と思った時
すぐに言えたらどんなに楽だろうか
ごめん
どっちが原因だったか
それはもしかしたら微妙なのかもしれないけれど
でもきっとこっちもそれ相応に
悪いんだよなって思いつつ
ごめん
って言えたら
別にプライド捨てるわけでも
お金がかかるわけでも
なくて
心がそう感じたら
気づいたら
口から
ごめん
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ごめんに賞味期限はない
心が感じるまま
そっと手のひらを添えるように
それは時に人を救う
温かい言葉
そしてもう一つ
謝れるって
きっと
ものすごく
ものすごく
強い
こ
と
だ
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心の小さな叫び
ご
め
ん
Senri & Peace (C)PND Records 2024