プチDAYS 「父かえる!」
父が少し帰ってきてたようだった。
毎朝壁の肖像画に挨拶するとき、今朝はほんの少し声が聞こえたのだ。
父は喉の機能を無くして何十年も生きていたので、手元の装置で鳴らす振動音が父の声だった。なのにその晩年の声とは違う父の喋っていた頃の声がしたのだ。今思うに、懐かしい友達に会ったようで、ちょっぴり照れ臭かった。
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大江千里の未発表のエッセイ、動画、詩、サウンドを発表していく実験ラボであり、みなさんと作り上げていくコミニュティスペースです。購読者限定の「ぴの裏耳情報」ではライブの先行予約やプレゼントが行われます。
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