
新新 *SenriとRyokoのおしゃべり泥棒*1
Ryokoさんご一行がニューヨークに到着。僕がproduceをする今年冬発売のJazz Album『Life Is Beautiful』のレコーディングのためだ。

マネージャーさんたち、通称エンジェルボーイズのミゲルさんとパンチョさん、そしてRyokoさん。民泊のチェックインより早く到着したものの、全てが奇跡のようにスイスイとうまくいき、お掃除の片言の英語を話すヒスパニックの女の子も「Enjoy your stay!」と満面の笑顔で手を振り去って行った。民泊で必ずと言っていいほどトラブルに巻き込まれる僕と違い、まるでニューヨークが Ryoko Moriyama を待ってたみたいな嬉しいOpeningになった。

「あたし実は雨女なのよ。」
夕飯を食べに行く途中降り出した豪雨にRyokoさんが呟いた。前々回も言われてみれば、ローレン・キンハンのロングアイランドビーチにある家へ行く予定が大雨で行けなかった。

当日の朝、レンタカー屋さんで車をキャンセルして、急遽別案に切り替えて古着屋さんへ。あれも当初とは違う方向へ物事がどんどん進み、予定を考えてる僕はmapと違うので内心焦っていた。でもJazzと一緒で即興で起こったフレーズを楽しんじゃえばいいんだなって思うとどんどん次々にドアが開いた。

日本に1カ月いるとき、僕は早めにRyokoさんに会う時間を提案し、前半戦に2日間、後半戦に3日間、ピアノとボーカル、原作者と表現者で、細かな決め事の確認をした。



その後彼女は仙台、札幌とコンサートへ。Ryokoさん抜きで僕はニューヨークへ戻りドラムのロスとベースのマット、そしてCo-ProducerのJunkoさんとリハーサルを敢行した。僕はピアニストに徹していたので、全体を俯瞰で見るのをJunkoさんにお願いしてたのに、直前に僕からいきなり、
「今日ここにいないRyokoさんの代わりに、ガイドボーカルをお願いします。」
と言われ、一瞬はびっくりされたもののすぐ、
「ええ? いいですとも、やりましょう!」
と急にボーカリストモードに切り替わり譜面や歌詞カードをそれ用に並べ始めた。
ここから先は
¥ 200
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?