”まだ夢の中にいる”#2
8月20日、白馬当日。僕は東京駅へ地下鉄を乗り継いで。たちなみは車で愛犬シベリアンハスキーtaroと彼女の山の別荘へ。
久しぶりの日本なので緊張もあって1時間前に東京駅へ到着。それでよかった。新幹線の”あさま”の出るプラットフォームを見つけるまで駅の中をウロウロ迷った。それでもまだ時間があったのでゆっくりプラットフォームの弁当売り場で念願の「チキン弁当」をゲット。ここポイント高い。
ツアー前って空き日の前辺り、白馬や青山の山編までは一人リハを完了しているのだが、久しぶりの日本ツアー初日を前に緊張感がどこか違う。車窓の景色を眺め本日のセットリストを見直しブツブツmcの練習など試みる。そんなのやったって板(舞台)に上がれば、ベラベラ口が勝手に喋り出すのに。
”あさま”の同じ車両に乗ってる人は少なく僕以外3、4人ほど。東京駅で買ったチキン弁当を食す。途中、雨が降り始めて窓を叩きつけた。何やら嫌な予感がしたけれど、まあ、本番までには止むだろう、楽観的に考えていた。
長野駅に到着すると八島さんが手を振り「ようこそ白馬へ」と微笑んだ。ここからはタクシーに乗り二人で頂上を目指す。
移動のタクシーの中で八島さんがしきりに電話をする。グングン標高の高い山を蛇行しながら登るにつれ愕然とする。ダムに並々と溢れかえる濁水や岸を超えそうな勢いで流れる渓流を見て、息を飲んだ。
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