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SATC 男子版のクリスマス!

仲のいい友達同士でクリスマスに、Dinner & Movieの計画。

どんな仲間にも”鍋奉行”のような「仕切り屋」さんがいるものだ。こっちの店とあっちの店とどっちがいい? 総勢何名になった? 連れは連れてくる? グループメールでそれぞれの情報と存在をつなげる。初めてのお友達のぼくらもハートマークをつけたりところどころツッコんだりしてそれぞれに存在をアピールする。僕ら、きっと仲良くなれるよね?って感じで。

ああ、師走は忙しっす

もしかしたらおばさんもNYにいるんで1人なんで参加するかも、やっぱりおばさんの参加はなしになったよ、なんてどんどん参加人数が塗り替わる。

俺の名で4名でテーブル取ってるけど、まずはそれで入ってその後に人数が増えれば大きいテーブルに移ればいいか? いや最終的には出たり入ったりを含めると最初の4人用のテーブルでいいんじゃない? 映画はどうする? 先にする? 後にする?ね、もしやDinner の前に会ってぶらぶらする要員も数える?

現場へ向かう途中本物のキースヘリングの絵 見つけた

ホワイトクリスマスのイブがのんびり過ぎていく午後、そんなテキストがBOYSの間で回り始めた。雪が止む頃に奉行は候補の店を2個に絞り、ちょこちょこ僕も「こっちがいいんじゃない?」なんて合いの手を入れつつ、「俺もそう思う」なんて初対面の誰かも乗っかったりしながら、Lower Eastside の中国料理に最終的に決定。Nightmare After The Christmas?

マンハッタンはSATCな雰囲気があちこちで
このままシリーズ化すると面白いねの集い

実は案の定現場に早く尽き過ぎた僕は一旦地下のトイレで用を足し、1階のレストランを見渡した。顔見知りの友人は15分遅れてくるなんて言うので。初対面同士の3人が会うには、僕が店の中をウロウロすれば、向こうが「あ、こっちこっち、君が Senri だよね?」ていうふうに見つけてくれるのではと広いレストランを「私はSenri Oe(私は森山良子的な感じ?)」と何周か練り歩く。

のだけれど

しかし何人か「Hi !」って目配せくれる人もいるけれど「あ、君が Senri か」と言う人はいない。みんな食べるしゃべるのに夢中。ピンク色照明に映し出されながらの3周目の「私は Senri Oe」をやってるとポケットの携帯が震えて、「まだ全員集まってないから入り口あたりで立ってる。全員集まってからテーブルへ行こう」というテキストが来た。なんだそういうことか。

もしやとお互い携帯を触ってる側にいた金髪の男に「Hi」その男も「Hi」とやってみるけれど確信はない。

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