大江屋外伝 「セサリナと言う天国」
サンディエゴで「セサリナ」というイタリアンレストランを発見した。
いろいろABAB(エアービーアンドビー)のリビング丸テーブルに肘をついて調べてると、ポロッと出た情報の中に、これがあったのだ。
不思議なもので「楽しい経験ができるレストラン」は。たいがい行く前にわかってしまう。この手のアンテナが多分食いしん坊には本能としてあるのだと思うけれどお腹が空いててよかった。余裕があると雰囲気重視で勘が鈍る。
店のページを細かいところまで読み込んでみよう。そうすることによって、レストランの顔が見えてくる。
正直に言うと「セサリナ」の第一印象は僕にとって良くなかった。
手作りっぽいイラストのメニューは僕にとって不快だったし、写真の一切ないメニューページは不親切だなと思ったのだから。しかし読ん込んでいくとそこにはそうする一理があることが浮かび上がってきた。
メニューの印象を述べる。まず品目のアイテム数がちょうどいい数だ、さまざまな舌への配慮が行き届いている(バリエーションが多い)、ドリンク類のカスタムメイド具合がすごい、ビーガンやキッズのメニューも手を抜かずのクオリティ、イタリアンの要であるパスタのセオリーレベルが異常と言えるほど高い、セコンドは逆に絞り込んでいてビーフ、チキン、魚のみになっている。
などなどなど。
がっかりなレストランはメニューの数がやたら多く、どこかで見たような既視感がある料理が並ぶ。オールドスクールな場合それがいいのだけれど、この店はローマの店っぽいし(100%わからないが)、マンマの味的な食堂やオステリアを基本に提供しているオールドスクールなのは明らかなのに、メニューの印象は鋭い角度から攻めている。
のっけからこのようなことで文字数を稼いでしまうのも恐縮なのだが、セサリナを語る上でとても大事な部分なので少し触れさせてもらった。
さてセサリナである。焦らさず行こう。店のホームページどうぞ。
冗談かと思った。検索を「sandiego, best italian, ristorante」でかけるとずらっと出てくるのは、「ファンシー(高価な)」な場所ばかりだ。着る服装を何にしようとまず考えてしまうような店ばかり。しかしセサリナは決して値段は安くはないが敷居が低いをコンセプト明示してる。予めだ、これはいい。
天国に一番近いristoranteをご一緒にどうぞ。
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