プチDAYS 「センリーマンリー1泊2日温泉」
札幌、ブルーノート、コットンクラブのトリオツアーと、年明けてからまわる名古屋、芦屋、横浜のソロツアー。トリオが終わったらアメリカに帰国し、ブルックリンのアパートで数時間寝てまたすぐ日本に戻るスケジュールを立てていた。
日が近づくにつれ、このアナザースカイ的旅が身体に負担が大きすぎるのではないかと思い直し、ふたつのツアーをくっつけることにした。両方のツアーのプロデユーサーに旅費の負担を話し合ってもらうことにして、航空チケットも代理店に一旦バラして取り直してもらった。
並行してトリオの日本滞在期間のオフ日にブルーノートの恵比寿に出来たベニューでショーをやる企画が決定になる。日本にいることにしてよかった。ソロが始まる前に1日でも体を休めた方がいい。
PNDの社長は所属アーティストの心と体のケアも考えなければならない。アメリカ東海岸までひとっ飛び、アパートに「でん」して再び日本へは回避したが、本人に少し長期で休ませてあげたい。そんな社長としての想いもあって、
「ゆっくり風呂に入りたい」
企画を思いついた。つまりトリオとソロのツアーより遡った11月中にもう一回日本への帰国を発券し、マンリーと2人、兄妹水入らずで温泉にでも行かせてあげようと思い立ったわけだ。
この時期の日本の温泉はどこも満杯だし値段も張る。介護の仕事をしてるマンリーのオフを利用してだと土日がいい。場所は関西だろう。PND社長さんは有馬温泉に「兄妹の温泉旅行」の白羽の矢を立てた。
「どこで待ち合わせする?」
兄妹ラインの動きが俄かに活発化する。
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