Collection no,10
Collection no,10
https://www.youtube.com/watch?v=ie5A_spZud0&t=743s
コレクション10番目は一楽の着物と唐長文様のコーディネート。両者とも陰影を意識した、モノづくりです。今までのコレクションと比較すると、帯着物は大人しく、上品な仕上がりを見せます。ただ、羽織は透け感のある夏ビロード地、ここに板締めを変形させ絞り、虹に見立てています。
ショーは、ここからさらに色が加わり展開していきます。
Threadsでは異なるコーディネートをUP
袋帯/角花(紹巴織)
唐長文様『角花』
打ち込みを細かく緯糸で緻密な表現を得意とする織物、紹巴織。通常は平面的な物作りとなりますが、この角花では、絹糸に金銀糸を巻きつけた糸で文様を織り成す通すことで、地と柄部分に陰影を持つことができます。
非常にシンプルな文様ですが、どんな着物と合わせても負けず、小物合わせで空気感自体が変わる、力のある帯です。
着物/一楽
無彩色の美しさを出した配色と地色で静かで涼しい印象が目に残る小紋です。生地の波地紋ともよく合って静かなのに動きと染めに奥行きが出た小紋です。
摺友禅をしてから柄を伏せて地染めした小紋です。
羽織/CandyCircus(夏ビロード)
CandyCircusの世界を表した羽織。黄色の多い虹が掛かる。いつの間にかその虹の上で妖精が踊り出しそう、そんなイメージで制作しました。
染は、板締め。
板を使い、生地に対し直線で絞り柄を作ります。これが通常の場合。今回はテーマとなったのは『黄色の虹』。そのためこれを曲げ、変則バージョンとして制作。
真っ直ぐではなく、斜めに板を入れ締めていくため、合い口問題や生地がたるむなどといった問題も発生しましたが、職人からするとやったことのないモノづくり、大きなチャレンジとなりました。
絞り後、残った生地白部分に綺麗なイエローを友禅して、華やかさを作り出しました。
ちなみに、生地は夏ビロード。現在では非常に珍しい織物です。
この羽織に関してはThreadsで2回触れています。