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2021年限定帯『南蛮七宝に光悦蝶』

『南蛮七宝に光悦蝶』の帯を毎年配色を変え、制作し続けてきて、6年目。その年の色を12代目からヒントを頂き、帯の色にモノづくりをしています。

本来、このモノづくりは12月末までに完成して、翌1月に発表の形が良いのですが、今年も予定が少しずつずれ込んでいき(すみません)、最終的に完成は3月となりました。南蛮七宝に光悦蝶の帯史上、最高に時間の掛かったことになります。

【動画】

https://youtu.be/UZMGm-t1tEM

今年2021年の色

今年は・・・

『濡れた石の上に散らばる、紅葉し尽くした、黄色のイチョウの葉。
 そして、その黄色はほとんどが真っ黄色、時々くすんだ色も混ざる。

この帯の構造は、南蛮七宝は三色の色糸で濃淡を付けて織り上げ、光悦蝶には1色。と極めてシンプルに紋を上げています。

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その分、一色一色の重みがあり、間違える一気に全体が崩れる難しさもあり、雰囲気作りやバランス調整に気を使う帯作りになりました。さらに、今回は、黄色・オレンジ系の綺麗さを表現するとともに、ところどころをクスませていく。ここがさらに難点でした。

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帯の『お腹部分』

帯は織りで表現します、その織は意匠図(設計図)でつくるため、基本的に帯の柄は繰り返しとなります。そのため、どこかを一部をクスませるということは設計上難しく(不可能ではないにしろ)、全体は平均化します。そこを色の組み合わせ方で、光の加減・織の奥行きで見せていく。糸一色のちょっとした差が全体では大きな違いになってきますので、とにかく完成までは試行錯誤の連続でした。

これがモノづくりの楽しさでもあります。

裏地には唐長文様『光琳大波』

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裏地には昨年から採用している光琳大波。
文様の『波』には、永遠・永続につづく寄せては返すことから、長寿・誕生(子孫繁栄)の意味が祈りを込められています。

南蛮七宝という、一つの柄に対して、このようなアプローチでモノづくりをするのは、今まで取り組んだことのない形になります。個人としても一年に一回のお祭りの様な取り組みになっています。



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◯Online仙福屋にも掲載しています。

https://www.senpukuya.jp/products/detail.php?product_id=4083

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