作楽#3 カトレア/紹巴織
1,カトレアをモチーフにした袋帯
柔らかな色合いを織で表現した、作楽シリーズ、カトレアの袋帯です。カトレア(カトレヤ)は洋ランの一種で、大きな花。花の佇まいや様子から、『魅力、貴賓、優美』という意味を持っています。
2,織は紹巴織
緻密な表現が得意とする織物。この帯ではその特長を生かし、地は①オフホワイトと②白に近いグレーをミックスした③色をつくり出し、花は出来る限り縁をボカシています。
特にこのボカシを拡大すると・・・。
遠くから見ると、筆で描いた様に柔らかな表現をするために、上記①②③の色と黄色を交互に入れて、花の中心(黄色がメイン)→地(白)に掛けて、少しずつ割り合いを変えながら、このボカシを作り出しています。
このボカシは意匠図(紋図)でつくりますので、ここにも作り手の作風というかクセが表れてきます。帯好きのお客様からしても、このクセを見ているのも楽しいかもしれませんね。
3,裏地/角十字七宝柄
裏地も紹巴織。同じ職人の手によるモノ。
柄は、七宝繋ぎに十字柄、『角十字七宝柄』です。
文様は細かく、表との対比が面白く使い分けができそうです。性格の異なる表裏を持った便利な両面な袋帯になりそうです。
この文様は小物等でも人気の柄です。
4,デザインをモチーフに夏羽織へ
ちなみに、この帯のデザインを使って製作したのが夏単衣の羽織。
縦の縞は筬を工夫することで、織りで表現。柄は手描きで製作したモノです。同じ色は作りませんので、一点モノ。
これはまた更新していきたいと思います。
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