作楽#16 モール七宝繋ぎ/千寿錦
1,デザイン
古典文様『七宝繋ぎ』柄の中に、少し大きめの四角ドットを入れたシンプルなデザインの袋帯。
「七宝繋ぎ」文様は、「四方」に良縁が広がっていく、四方が転じて「七宝」とも言われいます。ちなみに、七宝は、金・銀・瑠璃・玻璃(水晶)・しゃこ貝・珊瑚・瑪瑙( めのう)。仏教において、貴重な7つの宝のことを言います。 ※真珠が入る場合も
文様が持つ意味としては、和(輪)を繋げる、円満、子孫繁栄、永遠など、数多くの縁起の良い意味を持つ文様です。シンプルなデザインですので、この七宝繋ぎを元に、様々なアレンジがなされている柄でもあります。
2,織組織/千寿錦+モール
織組織は「千寿錦織」。
織り目が綾目(斜め)に見える錦織の一種。それをとなみ織物が独特の風合い、薄さに仕上げた織物。絹の光沢面を強調した特徴を持ちます。
通常はセミフォーマルや礼装のモノづくりにつかう織組織で、私もそちらに寄ったものと感じていましたが、素材使いや配色によっては、オシャレ着用としても、面白いモノづくりができます(ある意味、新しい発見⇒世界が広がったモノづくりになりました)。
この帯の最大の特徴は、お太鼓とお腹部分に通常の4−5倍の太さはあるモール糸を使用(となみ織物では絹糸のモール糸です)。この千寿錦を使おうと思ったのは、このモール糸と地の高低差・メリハリを付けられることも一つの理由となりました。
※千寿錦は、地を含めた全体が非常に薄い生地。
反対に、モール部分は山が高い(ボリューム感)。
このギャップを古典文様「七宝繋ぎ」に合わせたモノづくりです。
3,お腹
4,コーディネート
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