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素材:御召緯/主に、しぼ織(帯)/織組織
1,御召の概要
織の着物も、織組織や素材によって様々な表情を持っています。たとえば、西陣の着物といえば『御召』ですが、その御召のイメージとしては、色目はシック。触った感じは、艶がありつつ、シャッキっと。着ていても、裾捌きはよいし、着た後も皺になりくい。そんな感じだと思います。
この御召の特徴を作り出す秘密は、『御召緯(おめしぬき)』という糸です。この糸は、糸同士を強力に撚って(糸をねじり合わせるイメージ)いて、特徴は、水に付けると強力に縮みます。それを織り込み織物として織り上げると、反物も巾が縮みます。
2,しぼ織の素材としてつかう御召緯
しぼ帯でもその特徴を活かします。
この特徴を分かりやすく御召でお見せすると・・・。
こんな感じになります。
上が織り上がり直後。
下は水に浸けることで、巾を縮めたもの。
最終的に縮めた反物をもう一度巾を整え(巾出し)、製品として仕上げます。この特徴を上手く使うことで、シワになりにくく、裾捌きの良い着物となります。
3,しぼ織
となみ織物のしぼ織は、緯糸に御召緯(おめしぬき)を使った帯。特徴は糸が縮むことで、地部分にボリュームを作り出し、立体感、他にはない素材感を表現することができます。
となみ帯の中では、かなり特殊な織物の一つとなりますので、もちろん制作する頭の使い方も変わります。この辺りは、次回しぼ織の帯を紹介する際に・・・。
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