
10/2 大井11R ジャパンダートクラシック全頭短評
私はあまり全頭診断は意味がないと思っている人間だが今回は普段地方を見ない方もいると思うので自分の中で整理する意味でも執筆していく
1枠1番フォーエバーヤング(栗東)坂井(JRA)
主な勝ち鞍 全日本2歳優駿
2歳王者であり、ケンタッキーダービーではタイム差無しの3着世代最強格の1頭
能力は疑いようがないので、勿論勝ち負けの候補だが2歳優駿では大外枠から先行したものの、海外でのレースやその他のレースを見る限りは出足があまり良くない馬
2歳時にはキックバックを嫌がる側面を見せたりしっかり折り合って捌けるかというのが最大の課題となる
大井の白砂に関しては、同じ砂の門別で走っている為初めてではないが、父が芝馬、母はどちらかと言うとスプリンター、母父はアメリカでマイルから中距離とどちらかというとパワーよりスピードに富んだ血統なのは間違いない。海外のダートのようにスピードが求められる舞台ではないというところと枠が懸念点である。
2枠2番フジユージーン(岩手)森(船橋)
主な勝ち鞍 岩手3冠
今年の岩手の3冠を全て圧勝した岩手三冠馬
前走の不来方賞はJRA勢とは離れた4着
南関東クラシックでも走れる力はある馬だがやはり中央の壁は厚かった印象
ポジティブなポイントは
・前走は休み明けだった
・高速馬場の盛岡では中央馬に軍配が上がったが今回はタフな大井変わりで大型馬なだけあり合いそう
しかし今回は厳しいと見るのが妥当だろう
3枠3番カシマエスパーダ(美浦)田辺(JRA)
主な勝ち鞍 鳳雛ステークス
重賞勝ちはないものの鳳雛ステークスで南関東3冠の前哨戦を圧勝したブルーサンに先着
前走は逃げて目標にされた感はあるがサンライズジパングに差されて2着 レース自体はそこまでハイペースでは無かったのでサンライズジパングの方が内容的には強かった
今回は逃げたとしても番手に収まるのが地方のパッションクライよりも強い馬になりそう
大井競馬特有の内前有利の馬場が現れれば軽視できないが相手が大幅に上がる今回は個人的には本命には据えにくい一頭
3枠4番ラムジェット(栗東) 三浦(JRA)
主な勝ち鞍 東京ダービー
ここまで勝ったレースは全て圧巻のパフォーマンスを見せてきた馬
前走の東京ダービーの走破時計は今年の帝王賞を凌ぎ既にG1レベルの1頭といってもいいだろう
大井2000mの経験もあり軸向きの馬のように見える
しかし、前走は地方馬が追走に苦しむので実質の小頭数の外枠からスムーズな競馬ができたが今回は内枠と外に早い馬が多くレース運びは東京ダービーよりは難しくなる
しかし、東京ダ1600の1枠から最後方を追走して全馬抜き去ったりコース形態上前有利な京都ダ1900mも後ろから運んで圧勝とあまりに規格外な勝ち方が多く難しく考える必要はないかもしれない
しかし、ダート競馬における内枠の差し馬はリスクがあるという事だけは胸に留めておこう
3枠5番 クニノトキメキ(川崎) 今野(川崎)
主な勝ち鞍 椿賞
川崎の準重賞を勝ったが地方馬同士でも苦戦
ここでは厳しい
4枠6番 サントノーレ(大井) 笹川(大井)
主な勝ち鞍 京浜杯
大井の無敗馬 ダテノショウグンが鼻出血により回避してしまった為南関東総大将として中央馬を迎え撃つ
春の始動戦の京浜杯では羽田盃2着 東京ダービー3着のアンモシエラに大差をつけ勝利するも骨折により春のクラシックは全休 しかし、復帰戦の戸塚記念は大幅馬体増、ここを本番の作りで羽田盃3着のフロインフォッサルに大差勝ち 単純にアンモシエラとの着差で比較してもここで好走してもおかしくない
大井コースはOK 地方馬にありがちな追走の問題も2歳時の門別で厳しいレースで揉まれ全日本2歳優駿で3着 京浜杯も圧勝と全く問題無し
地元の馬なので単勝は売れるだろうが連系が売れないならば期待値的に買うかも
4枠7番 シンメデージー(高知)吉原(金沢)
主な勝ち鞍 西日本クラシック
東京ダービー地方最先着馬
前走は初めて早いペースの競馬を経験した割にはしっかり先行して最後まで脚を使った
前走より強いJRAの馬が増えるので今回は掲示板がどうかという見方が基本にはなるが、今回はレースに慣れが見込め鞍上も何かを起こしてくれる騎乗をする吉原騎手 個人的には高知馬のハイレベル化が近年止まらないと見ているので、走りで言えばかなり楽しみな一頭 今後もレースレベルが落ちた際の地方交流や 地方馬が賞金によって斤量に恩恵を受けるような中央交流重賞では積極的に狙いたいと考えている
5枠8番ポンドボーイ(大井)本田(船橋)
主な勝ち鞍大井C1 一組選抜
地方馬の中では今後出世をして重賞挑戦なんてポテンシャルはある馬だが流石にここでは厳しい
ちなみに本田騎手はこのレースの前身のジャパンダートダービー勝ちがあり、昨年の浦和記念では急遽ライアンムーアからディクテオンが乗り替わりになった際は完璧に乗って1着と本当に勝負強い
5枠9番 サトノエピック(美浦)横山和(JRA)
主な勝ち鞍3歳1勝クラス
ここ2戦はラムジェットの2着
この中に入れば上位なのは間違いないが前走を見た感じはラムジェットとの逆転は厳しそう
先行力はあるので崩れるのは考えにくいが頭で狙うにはこのメンバーだと展開の助けが必要
大井コースの経験は大きい
6枠10番ミッキーファイト(美浦)戸崎(JRA)
主な勝ち鞍 レパードS
キャリア4戦ながら2走前はユニコーンSを3着
ラムジェットには0.7差離されたが、内枠で全くスムーズでない競馬だったことを考えるとラムジェットとの差は未知数
前走も内枠を引き1枠だったがロスなどを関係なく早めに外に出しての横綱相撲他の馬をねじ伏せる勝利
着差以上の内容だったのは間違い無い
大井コースへの適性だが、馬格があって父の産駒ドレフォン産駒は地方重賞でも走っているのでそこまで合わないはずはない 何より有力馬が内枠に入ったので1番競馬はしやすいはず 鞍上も大井を知り尽くしているし内枠の差し馬がごちゃつくなら1発ある
6枠11番ブラックバトラー(北海道)矢野(大井)
主な勝ち鞍北斗杯
今年の北海道の3歳馬のトップレベルの1頭
JBC2最優駿では異次元の末脚を見せて3着には入るが、前走の不来方賞も見るとJRA馬との差はあるように見える
今回は末脚自慢のJRA勢が多く正攻法では難しい
どんな展開でもしっかり末脚を使う馬ではあるので今後に期待
7枠12番サンライズジパング(栗東)武(JRA)
主な勝ち鞍 不来方賞
国内でフォーエバーヤングに最も着差を詰めた馬
芝でも今年のハイレベルと言われる3歳馬の中でG1で3着と相当能力の高い馬
前走の不来方賞はスローペースを中団前から差し切っており強い勝ち方
能力的にはこの中でも随一だが、大井コースが未知数 血統はやや芝よりか キズナの産駒は万能でありテリオスベルというスタミナモンスターを排出しているが母の産駒は芝馬が多く血統的には欧州の芝
パワーとスタミナは兼ね備えているはず
右回りはこなすので今の大井が合うかだけ
7枠13番ケンタッキースカイ(浦和)菅原(大井)
主な勝ち鞍 浦和B2B3選抜
今回唯一の浦和からの出走馬 兄弟にはあのスピーディキックのいる良血 3歳馬で南関東のB2を圧勝と今後の南関東の中距離路線では非常に楽しみな馬だがここでは前走見る感じ厳しいか
8枠14番クルーミーズクライ(大井)安藤(大井)
主な勝ち鞍大井3歳未格付け358ポイント以上
キャリアを13戦積んで漸く初勝利
これでもキャリアで既に500万円 出走の奨励金を加えればもっと稼いでいる馬主孝行の馬である
地方競馬においてはどれだけ使えるかは非常に大切な要素にはなるが今回のレースは流石に厳しい
8枠15番ポッドロゴ(美浦)松山(JRA)
主な勝ち鞍 2勝クラス
JRA勢の中では実績は乏しい
1勝クラスの勝ち方は強かったが2勝クラス突破だと南関ではB1からA2程度 来年からこれでも勝負になる年もあるが今年は相手が悪すぎる
以上全頭短評