英語テキスト 懐かしの一冊 03
いつまで続くかわからない、かたづけをしていたら出てきたテキストを紹介する投稿、第三回目です。
「1日1分レッスン! TOEIC Test(祥伝社黄金文庫)」
中村 澄子(著)
文庫本サイズのTOEIC対策用の参考書です。
1ページ 一問一答形式になっており、リーディングセクションの短文穴埋め問題対策が主です。
単行本サイズというスペースの都合上、文章は短めではありますが、気持ち程度に数問だけ長文問題も掲載されています。
TOEIC対策はこの書籍以外は使ったことがないので、比較評価はできませんが、かなり良著なのではないかと思っています。
良かった点は、
右側ページに問題が掲載されていて、ページをめくると解答になっているので、問題を解くときに答えが目に入らない。
解答ページには、解答、解説、問題文の和訳、当該問題中の重要単語などがうまくまとめられています。文庫本サイズとはいえ、1ページまるまる使ってますので、解説が丁寧、詳細。
本のサイズが小さいので通学、通勤中の使用にも適している。
著者がTOEIC対策指導で有名な方のようで、出題傾向をよく分析された頻出問題が凝縮されたような内容であったように感じる。
ついでに言うと、文庫本なので安かったというのもあります。
私が所有していたのは、2006年あたりの発行版で、もちろん旧方式時代のものになります。
調べてみたら、「1日1分レッスン! TOEIC Test」はシリーズとして、まだ新刊が出版されているようですが、近年のバージョンは、現方式の L&Rに対応したものになっていました。
シリーズを通してかなりのロングセラーですが、それだけに受験者の評価が高い書籍なのではないでしょうか。
役立て方
サイズが小さいので、試験を受けようと思ったら常に携帯し、隙間時間を見つけて、1冊まるまる答えを覚えてしまうくらい繰り返し繰り返し問題を解いていけばよいのかなと思います。
個人的には、リーディングセクションが特に苦手という方は、当シリーズの最新刊と前バージョン、前々バージョンあたり2~3冊を軸にして対策しても良いような気がします。
一方で、当然ながらリスニング対策はできません。
長文問題も気持ち程度しか掲載がありません。
特にTOEICを何回も受けるつもりはなく、短期決戦を考えている方は、やはり公式の過去問など、本番の雰囲気を予習しておく方が良いです。
初見で試験にのぞむと、問題の数にのみこまれてしまうと思います。
この本を購入したころの私
初めてのTOEIC
この本のシリーズ数冊持っていましたが、一番古いものが、2006年2月20日発行のものでした。
人生で初めてTOEICを受験したのは2006年でした。
滞在していたアメリカから帰国した直後、アメリカ滞在の成果(?)をはかるために、完全無勉で臨みました。
結果は、ちょうど600点くらいだったと思います。
出題構成も傾向も、試験のボリューム感も何もわからないまま、とりあえずぶつけ本番で臨みましたが、
特にリーディングセクションの時間とペース配分がかなり重要で、完全に対策なしでの受験は無謀という感想を持ちました。
その後、半年に1回くらい、2007年ころを最後に、3回ほど受験しました。
当書籍を用いて、毎日ではありませんでしたが、電車通勤の時間、往復1時間程度を勉強時間にあてていた感じです。
週末にまとめて勉強するということはしていませんでした。
TOEICをやめた理由
結局、最後に受けた試験で800点を取得したので、私のベストスコアは800点です。
TOEIC 〇〇点 取得英語講師みたいにドヤれるほどのものはありません(笑)。
もう受験することもないと思います。
TOEICをやめようと思った一番の理由は、3回ほどの受験の中で、勉強すればするほど点数があがっていくことがわかったためです。
この「勉強」というのは「TOEIC対策」と言い換えられ、つまるところ「TOEIC対策」がほぼすべてで、英語能力とあまり関係がないというように思えてしまったのです。
会社からTOEICを義務づけられていたわけでも、スコアが上がると給料が上がるということもありませんでしたので、「TOEIC対策」をしてまでスコアを上げる動機づけが皆無でした。
頑張る理由がないという中、
「試験時間の2時間、集中力を途切れさせたら終わり」というTOEICの試験そのものが体力的にきつかった、というのも正直なところです(笑)。
TOEICのメリットは?
TOEIC意味なしということは決してなく、対策の勉強をすることで、
試験時間を意識して勉強することで、文章読解において、情報処理の速度が上がる
基礎的なリスニング力がつく
等に効果があると思います。
また、TOEICのスコアとコミュニケーション能力は別ですが、それなりのスコアをとれるくらいの、リーディング、文法、リスニング力があったほうが、そののち、コミュニケーション能力をつけるときに下地として有利にはたらくと思います。
また、大学院まで視野に入れている方、
大学院の選考試験において、TOEICの受験を義務づけているところは多いと思います。