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30代以上の人こそキャリア相談をすべき理由

「キャリア相談は若い人人向けのサービスだ。」
「自分自身のキャリアを人に相談するなんて、よくわからない。」
私が出会ってきた多くの30歳以上の多くが上記のことを口にしていました。
加えて、「自分のことを話すのに、有料でキャリア相談をするなんて。お金の無駄じゃないか。」という方にも多く出会ってきました。
その中で、私たち せんのみなと が30代以上の方(40代、50代も)にキャリア相談をお勧めする理由があります。
この記事では、「30歳を越えてからのキャリア相談の有用性」に関して紹介しておりますので、是非参考にしてみてください。


そもそもキャリア相談とはなんだろうか?

最近では、キャリア相談という言葉もよく耳にするようになりました。しかし、多くの人が考えるキャリア相談とは「転職エージェントに行くこと」であり、「一社終身制が当たり前ではない若手が積極的に活用するもの」という認識が根強く残っています。一重に、転職エージェントが日本の人材流動性を高め、グローバリズムに負けないよう日本経済に刺激を運んできたことのお陰です。しかし、驚くべきことに、日本で転職エージェントという存在が確立し始めたのは21世紀に入ってからの事なのです。
それまでの日本は一社終身制、終身雇用が当たり前の社会だったため、学校を卒業して働き始めた会社で勤め上げるのが一つのステータスでもありました。そのため、「他の会社に行くなんて恥ずべきことだ!」「人として信頼できない!」という風潮などもあり、心の中では会社への居心地の悪さを感じていたとしても、他者に自分の胸の内を明かす行為など、受け入れてもらえるような風潮ではなかったのです。

このような時代背景もあり、キャリア相談とは”道に迷った若者が行う行為”という認識が世間では根強く残っています。
一方で、キャリアという言葉の語源は「足跡 行路」という意味であり、その人が歩んできたこれまでの道のりなのです。つまり、キャリア相談とは「歩んできた道のりが長ければ長いほど、効果的」なんです。言い換えるならば、年齢が上がれば上がるほど、キャリア相談の有用性が高まるということです。

一つ、皆さまに認識していただきたいことがあります。
それは転職エージェントと私たちが使う「キャリア相談」では、意味が全く異なるということです。転職エージェントのキャリア相談とは「転職相談」です。私たちの使うキャリア相談とは「人生設計」です。前者は、転職を目的としたノウハウや情報をお渡しする目的。後者は、より良い人生を歩むことを目的としたノウハウや情報をお渡しすることが目的。より良い人生を歩むために”転職”や”副業”、ときには”起業”という選択肢を持つ方もいらっしゃるため、いずれの選択肢においても支援できる経験や知識を持っていることが私たちには求められます。


若者向けのキャリア相談と30歳以上向けのキャリア相談の違いは?

最近では、学生起業家も増えてきているため、年齢で区切ってしまうのも良くないとは思いますが、それでも労働人口の大半を見れば、まだまだ学生起業家は少ないです。そのため、今回は”若者”と”30歳以上”のキャリア相談の違いにて区別していきます。

若者向けのキャリア相談と聞いて、イメージすることはどのようなことでしょうか。
「会社 つまらない」「上司 パワハラ」「転職 安定」などが思い浮かぶのではないでしょうか。多くの方が、この年代のキャリア相談に対して、ネガティブなイメージを抱いているかと思います。
現実問題、キャリア相談の多くはネガティブな内容が多いのは事実です。大抵は、現職が辛い、人間関係が上手く行かない、です。

一方で、30歳を越えるとキャリア相談の内容がガラリと変わっていきます。理由は、様々なライフイベントが自分の身にも、自分の元々の友人・知人の身にも起こり始め、”周りの環境”が急速に変わっていくからです。
「昇格は見えているけど、このままだと上限が見えている」「マネジメントの年齢になったけど、マネジメントの絵が見えない。自信がない」「パートナーとの結婚を見据えている中で、このままの働きかたで良いのか不安」「子どもが産まれ、将来の計画をしなければいけないけど全然見通しが立たない」などが、現実問題として目の前に次々に迫ってきます。加えて、”年数”という経験を積んでいるために未知の世界への変化が怖くなってしまうという二重の不安が襲ってくるのです。

上記の通り、20代のキャリア相談の場合は、多くが「今の環境を変えたい」という現状からの脱却が主な内容に。30歳を越えると「変える前に未来の見通しを少しでも立てたい」が主なキャリア相談の内容に変化します。
今の環境を変えたい、という希望の場合は「転職」という形でのキャリア相談のため、転職エージェントへの登録などで日常への変化感をすぐに感じることはできます。先の見通しを少しでも立てたい、という希望の場合は転職という形でのキャリア相談では満足しないはずなのです。
つまり、30歳を越えてのキャリア相談とは、「人生をどのようにしていきたいか」の先の見通しを少しでも立てるための”戦略設計”という立ち位置になっていくのです。

キャリア相談という従来の言葉のイメージに捉われていては、いつまで経っても先の見通しを考えるための行動ができず、転職か現職残留かの0か100かの思考で止まってしまいます。


どうして30歳を越えるとキャリア相談に恥ずかしさを覚えるのか

では、どうして30歳を越えるとキャリア相談は恥ずかしい、と感じるようになってしまうのでしょうか。一つには、上記でも述べた通り「今の状況を変えたいネガティブな人」と周囲に見られてしまうという不安からです。もう一つは、「自分のこれまでの人生で蓋してきた出来事を開けて、嫌な感情を引き出したくない」からです。加えて、「これまで積み上げてきたことを否定されるかもしれないから」という感情も働きます。
年齢を重ねれば重ねるほど、積み上げていくものが自動的に高くなっていくため、良い思い出も悪い思い出も増えていきます。悪い思い出に焦点を当てると考えてしまうため、蓋をしたままにした方が、今の自分にとっては楽だという考えに至るのです。
これらが、キャリア相談をすることが恥ずかしいと思う原因と言われています。

しかし、実際には、キャリア相談は過去の思い出や出来事、蓋したい体験を掘り返すことが目的なのではありません。「過去に自分が感じた社会に対して、大人に対して、環境に対しての負の感情を”社会課題”として捉える」ことが目的なのです。

例えば、幼少期に家庭環境が望ましいものではなかったとしましょう。
Aさんは「家庭環境が悪かったから、勉強もできなくて、入りたくもない会社に入ったんだ」と悪態を吐き続けるだけでポジティブな行動は一つも起こしません。一方で、Bさんは「家庭環境が悪かったから勉強もできなかった。でも、自分みたいな思いをする人が減って欲しい。」という気持ちをキャリア相談を通して見つけ、家庭環境に恵まれない子どもたちに週に一回青空教室を開校しています。
この二人、同じ事象が起きていますが、”過去を恨みの対象と捉えているか”それとも”過去を社会課題と捉えているか”で人生が大きく変わっています。Bさんの周りには応援者や支援者、協力者がたくさんついてきて、「過去の苦い思い出があったからこそ、今の自分がつくれている」と感謝できるようになっています。

このように、キャリア相談によって、自分の過去の出来事から社会課題を見つけ出し、仕事にしていくことで「自分だけにしかできない仕事」いわゆる”自分らしい仕事”ができるようになっていきます。
私たちの言うキャリア相談とは、過去の事象から未来を描き出し、自分らしい仕事を創出していくこと、なのです。

30歳を越えてくると、社会人経験も10年目に差し掛かってきます。そうなると、社会で感じた社会課題もたくさん見てきているため、社会課題に直結するような「自分らしい仕事」が誰にでもつくれるようになっていくのです。
これが30歳以上の人こそキャリア相談をすべき理由なのです。


キャリア相談した人としなかった人の末路

では次に、キャリア相談した人としなかった人の末路を見てみましょう。
キャリア相談した人をCさん、しなかった人をDさんとします。

先にDさんの例から。
Dさんは、就職氷河期に就活を強いられる時代で悪戦苦闘しながら、望み通りとはいかない会社に新卒入社しました。終身雇用制がまだ残っていることもあり、現職への違和感を感じながら今まで勤め上げてきました。コロナ禍となり、ある日急に早期退職制度の対象者に。これまで一回もキャリア相談をしてこなかったがゆえに、外の世界のことは全く分からずです。家庭もありましたが、働くことに関して、家族からの口出しを一切遮断していたため、急な早期退職に家族も驚き。急いで転職活動をするも、「弊社への志望動機はなんですか?」という質問に対し、ちぐはぐな答えしかできない。挙句の果て「あなたはどんなことをしていきたいですか?」という質問には全く答えることができず。結果、100社応募しても内定を獲得できない日々が続いていきました。最終的には、転居を伴う会社への入社、離婚、年収数百万円ダウン、職種も望まないものに。
キャリア相談をしていれば、「あなたはどんなことをしていきたいですか?」の質問に自分の考えを伝えることができたはずなのに…。

Cさんも就職氷河期に就活を強いられ、望むような就職活動はできませんでした。しかし、キャリア相談を重ねてきたため「自分がどんなことをしていきたいか」を常に伝えることができました。就職氷河期やコロナ禍、会社での就業が困難になった時にでも、意志さえあれば働くことができる会社、社会をつくりたい。過去の自分の困難を味わう人が一人でも減るようにと努力してきました。結果、コロナ禍になった途端、多くの有名企業からお声がけをもらう。新卒の時に行きたかった企業からのお声がけもありました。

CさんもDさんも同じ時期の就職活動であり、新卒時は望み通りの企業で働き始めることはできませんでした。しかし、現在の姿は大きく異なります。
ここにキャリア相談の真価があると考えています。
いつの時代も予測はできない時代です。だからこそ、予測がつかない中でも、予測がつく「自分の考え」を常に持っていることは、結果的に安心に繋がっていくのです。


急速にWill型の社会風潮に変わっている

今や「人生100年時代」「VUCA時代」という言葉を知らない方が危機的状況と言われるほど、10年前とは大きく”はたらく”に関する価値観が変わっています。そして「あなたはどうしたいのですか?」というWill(意志)に答えることができないと、昇進や昇格、転職では重宝されない時代に突入していきます。
今までは職種の経験があれば評価されていた時代ですが、職種経験に加えて「自分が成し遂げたいこと」を他者に伝えることができないと企業での役割は狭くなっていきます。職種経験よりも自分が成し遂げたいことを重宝する会社も続々と出てきているのも事実です。
40代でも、50代でも、60代でも「経験があれば大丈夫」という時代は終焉を迎えました。経験があっても、あの人は何がやりたい人なのかわからないから評価しづらいんだよね…。こんな価値観や思考を持つ経営者や役員が増えてきているのが事実であり、この状態こそ政府が推し進めている「人的資本経営」の理想形の姿とも捉えられています。
価値観で繋がり、一つの価値観に向かって共創していくということです。
一つの会社の名のもとに繋がり、会社内だけの交流を深め、他社や他者と競争関係を築くことは避けられる社会の風潮にもなってきています。


キャリアの安定・安泰はどうしたら手に入るのか

では、今までの価値観から、これからの価値観を受け入れ、融合していくためにはどのように行動していけば良いのでしょうか。それは、上でも書かせていただいた通り「個々人のWill」が必要になってきます。画一的な考え方やノウハウではなく、一人ひとり異なる考え方やノウハウを持たなければいけない、ということです。
これらを持つために必要なことこそが「キャリア相談」なのです。

キャリアの安定・安泰とは、つまり「先の見通しを少しでも立てておくこと」と「立てた見通しを定期的に更新していくこと」を行っていくことです。
ほんの数年前までは「良い大学を出て、優良企業に入る」ことがキャリアの安定・安泰ではありました。しかし、多くの方が知っている通り、優良企業に入ったとしても上司や組織文化の圧力に苦しんで退職してしまった人。精神を病んでしまった人。急に、早期退職の対象者になった人。など、思い描いていた安定を手に入れることができている人は極一部の人達だけになりました。
今の時代、キャリアの安定・安泰を得ている人の特徴は「自分が心から楽しめているか」をはたらくことを通して実現できている人です。富豪や起業家、経営者だけではありません。会社員としても、「心から楽しい」を手に入れている人もいれば、フリーランスとして「心から楽しい」を手に入れている人もいます。
今の時代の、安定・安泰は「個々人の気持ちに左右される」ということなのです。


自分の将来のキャリアに安心を感じたい人にお勧めの行動

最後に、自分が安定・安泰したキャリアを築けているという状況をつくる(=将来のキャリアの安心)ために、お勧めの行動をいくつかご紹介します。

  1. 好き、楽しいを書き出す
    昔好きだったこと、本、映画、マンガでも良いです。これらの好きだったことが今も好きか、それとも興味がなくなっていたりするのか。また、それはどうしてか。ここを言葉にしてみましょう。そうすると、自分の思考や感情、モノの捉え方の変化に気付けるはずです。楽しいことも同様です。

  2. 嫌い、苦手を書き出す
    こちらは1と同様です。嫌いが嫌いのままなのか。それとも年齢を重ねて、嫌いではなくなっているのか。それは時間が解決してくれたのか。それとも、今の考え方で当時を振り返ると、そんなに大したものではなかったと思えるのか。

  3. 上記1,2で好き→普通、嫌い→普通、などに変わったタイミングを思い出す
    気持ちが変わったタイミング、その時の出来事などを可能な限り思い出してみましょう。他者からの働きかけがあったかもしれません。自分自身が新しい世界に出て、過去の自分をちっぽけだったと感じたのかもしれません。

  4. 家族や友人、恋人など、自分と付き合いの長い人に「昔の自分」を聞いてみる
    自分が思いもしなかった出来事が思い出されるかもしれません。実は、自分では隠していると思っていた想いを相手は察しているかもしれません。自分が他者からどうみられているのか、客観的に見てみることはとても有効的です。

  5. ライフキャリアメーター診断を受けてみる
    50の設問に答えていく中で、自分を振り返ることができる仕組みになっています。また診断は90%自動化、最後の一言メッセージだけ開発者からのワンポイントアドバイスを加筆しています。自分自身のキャリアの状態を客観的に測ることができるため、更に磨けるポイントや補強する必要があるポイントなどを知ることができます。

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これら5つのことは今日からでもできる、全てお金のかからない行動です。キャリアを見つめることは誰にとっても大切なことである一方、むやみやたらにお金を投資し、「サービスを購入したから大丈夫」という状態になることもお勧めいたしません。
まずは、上記5つに取り組んでいただき、自分自身がどのような行動を取ったほうが良いのかを模索してみることが大切です。

その上で、すぐの転職ではないけど、社外の人と話してみたい…。一度、プロと話すことで安心や今後の自分の方向性を見出したいという方。ぜひ、弊社のサービスも覗いてみてください。キャリア相談によって、自分らしいはたらき方を見つけ、これからのキャリアを楽しめる人が増えることを願っています。
ぜひお気軽にご相談、お問い合わせください。


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