note名
繊月とは糸のような月のことである。
新月の次の日の月、生まれたばかりの初々しい二日月の別名。
三日月も含めることもあるようだ。
日没後、わずかな時間に現れるので、気にかけていないと見ることができない。
雨だったり、忘れていたら、いつのまにか上弦の月に成長している。
細くて儚げに見えるが、ピンと張った糸のように強いものを秘めている感じがする。
唐時代の杜甫の詩に出てくる。
「風林繊月月落 衣露浄琴張」
夕風が吹き繊月が向こうの林に落ちて、衣が露で濡れはじめている。
きれいな琴が置いてある。
酒宴が始まる前の清浄な雰囲気が伝わってくる。
酒を飲む前はなぜかストイックな気持ちになる。
心清げに、敬虔な態度で臨む。
一二杯飲めばそんな心持ちは喪失してしまうのだが。
熊本の人吉城が「繊月城」というらしい。
繊細な造りをしているのだろうか。
米焼酎にも繊月という銘柄があるそうだ。
キリリとした味だろうか。
このように繊細でいて強さを秘めた繊月のようになりたく思いnote名にした。
しかし繊細でもない、秘めた強さも持ち合わせていない。
あくまで願望をこめてだ。
気軽に始めたので、片意地はらずにしなやかに続けて行こうと思っている。