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ようやく入れました! WHO IS BANKSY展@天王洲アイル

2度目正直!閉幕ギリの平日チケットで、ようやく潜入することが出来ました。
8月末から続いた展覧会も東京では昨日が最終日。以降は2022年にかけて名古屋、大阪、郡山、高岡と巡回するようなので、東京で見逃し方は是非ご参考に!

2ヶ月経った11月初めには、来場者数10万人を突破、平日でも100分待ち、していたということからも日本でのBanksy人気度がわかりますよね。

今回は、現在、天王洲アイル寺田倉庫で開催した「WHO IS BANKSY?バンクシーって誰?」展の特徴、良かった点、気になった点、今後への期待を込めて、完全個人見解をご紹介します! 行きそびれてしまった、雰囲気だけでも知りたいなぁ。私も行ったよ!そんなあなたにお届けします💖

特徴

入場方法

チケット購入は、平日か週末、もしくは17時以降で選択しますが、時間の指定はなく、当日公式ウェブサイトで待ち時間を確認してから出向きます。ただ、東京については、会場がモノレールの天王洲アイルなので、行くまでの間に待ち時間が変わってしまい、行った先で後悔>その日は諦める、という事態に。

平日チケットを購入した私は、祝日前後を避けた火曜日の午後再来訪。会場建物に案内された後、実際の展示室まで50分待ち、ようやく入場することが出来ました。その間、少しづつ待ちラインは進んだものの、室内で立ちっぱなしのまま1時間。老若男女に人気のBanksy。これではお年寄りなど入りづらいよなぁと歯痒い気持ちになりました。

展示方法

バンクシーの残したグラフィティやペイントのみならず、展示方法がユニーク。体験型で、町並や建物をそのまま再現した作りになっているものも多く、実際その場に出向けない私たちにも「想像」という形で記憶に残る展覧会となっていました。

例えば、最初に目に入る「Aachoo!」(ハクション!)という壁画は、実際描かれたブリストルの街並みを再現した坂道に造られており、Banksyが表現した「くしゃみ」で傾く家々を楽しむことがことができます。2020年作ということから、コロナ禍での飛沫飛散への警告とも読み取れますね。

「Aachoo!」2020 Bristol, UK

「The Walled Off Hotel」(壁で分断されたホテル)では、実際にBanksyがパレスチナ地区ブリストルにオープンした実在のホテルを再現し、ホテルから見える景色を上手に表現しています。

実際、Banksyとそのアート仲間とともに、ホテル内装もデザインした、という思いのこもったアート作品。平和への願いが込められた「世界一眺めの悪いホテル」とも言われ、窓から見える景色は、高さ8メートル、全長700キロにも及ぶ政府が築いた分離壁の目の前に作られています。

見える景色はもちろん前面コンクリートの壁ですが、そこにBanksyと混ざってさまざまなアーティストのグラフィティを見ることができます。
一面壁、とはいえ、見方によっては美術館に宿泊する、そんな贅沢な気分を味わえそうなホテルですよね。

The Walled Off Hotel 入口
「The Walled Off Hotel」(世界一眺めの悪いホテル)2017 ベツレヘム、パレスチナ地区
The Walled Off Hotel
暗く写ってしまいましたが、窓から見える景色はよくわかりますね

ほかにも、Banksyといえば!という作品も実際の街並みの中に惜しみなく再現されていました。

Giant Kitten
「Giant Kitten」2015 ガザ地区、パレスチナ
イスラエルの軍事攻撃によって破壊された街。悲惨な現実に注目してもらうため、あえて可愛らしい猫で表現した手法により、のちに支援団体より援助を得ることができた。
Flower Thrower
「Flower Thrower」2005 ベツレヘム、パレスチナ自治区
ガソリンスタンドの壁位に描かれた5メートルほどの作品。メッセージは「愛こそ平和をもたらす」
Girl with Balloon
「Girl with Balloon」2002 ロンドン、イギリス
現存しないが、ロンドン、ウォータールー橋のたもとに描かれた壁画。右上にある「There is always hope」は誰かが後から付け足したもの。

メッセージで個人的に面白いと思った作品を2つ紹介しましょう。「Morons」(ばか、まぬけ)と、「Keep it real」(自分らしくあれ)。

Bnaksyは、自分の作品の大金を支払う人を軽蔑していることはとても有名。それを嘲笑う作品であるMorons。Keep it realは、溢れる情報社会の現代に生きるときに、迷わないために自分の言い聞かせたいメッセージとして心に残りました。

Morons
「Morons」(ばか、まぬけ)2007 Screen Print
絵画の中の皮肉なメッセージは「こんなガラクタを買うバカの気が知れない」
「Keep it real」自分らしくあれ
「そうだよな」と改めて心に残った作品

まだまだ、見たことあるものないもの、沢山の作品が展示されています。ささっと見ても1時間はかかる、そんな贅沢な情報を見て感じ想像する。決して広いとはいえない会場で、感情が揺さぶれるのを感じることができました。

ギフトショップ

入場を待つ人びとが並ぶ脇に、設置された臨時のギフトショップ。ゲリラ的にも思えるその簡易的な作りに、なんとなく予告なしに突如として現れるBanksyの作品に共通するものを感じてしまいまいした。

良くも悪くも、こういった感情にささる経験をすると、ギフトに惜しみなく手が伸びてしまい、財布(電子マネー?)の扉が緩みます。「ずっと欲しいと思ってたものだし。。。」って言い聞かせて、いつものように購入してしまいました!

ミニボトル、コースター、「バンクシーって誰?」展限定カタログ(”限定”って罪な言葉)

まとめ

<<良かった点>>
・体験型展覧
・展示数(欲を言えば、倍くらいあってもよい)
・写真撮影オッケイ
・自分のイヤホンで聴ける音声案内
・ゲリラ的なギフトショップ(オンラインより多くのギフトあり)
 
<<気になった点、今後への期待>>
・入場方法、待ち時間(時間で予約購入するなど今後に期待)
・別売で購入した音声案内だったが、翌日には聞けなくなっていた

<<オススメ度>>
⭐️⭐️⭐️⭐️☆ (展示数に期待して4つ星)

全ての作品は、強い社会的なメーセージが込められているにもかかわらず、決してネガティブではなく、愛のこもった叫びが表現されているところが好き。現状を非難するのではなく、皮肉や愛を込めてポジティブに伝えるメッセージ性は、理解する側も前向きになれます。これって、家庭でも、会社でも学校でもそうですよね!

正体不明ですが自身監督の映画にも出演しているため、実際は正体を明かしています。それでもネットで簡単に拝見する、というのはなかなか難しい。そんなところも、Banksyのアートを魅力にする理由です。

東京での展覧会は終わってしまいましたが、来年にかけてまだ続きます。その時、そのタイミングでしか感じない感情を、Banksyという覆面アーティストから感じてみるのはいかがでしょうか?



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