SimRacing-タイヤのグリップの考え方？

皆さんこんにちは一郎です。ここでは日本、海外から集めたSim Racingで速く走るための情報を共有していきます。目指せ上位3％シムレーサー❕

今回はタイヤのグリップについでです。グリップはタイヤと路面が接地している状態での車の制御性能を表します。レースにおいては、タイヤの状態、路面の状態、車が生むダウフォースの量などに影響されてグリップの量が上下します。この与えられたグリップをブレーキ、曲がる、加速するの３つのインプットに振り分けて使っていくわけです。

例えば図１のようなコーナーがあったとして、グリップの限界値が100だとします。

図１

コーナーの進入前は（Aの手前）ブレーキ：０、曲がる：０、グリップ残り：100の状態です。
ここでブレーキを全開で踏むとブレーキ：１００、曲がる：０、グリップ残り：0でグリップを全部使うことができます。ただし、すべてのグリップをブレーキに使っているので車は曲がることができません。
ＡからＢの間ではブレーキ：０、曲がる：１００、グリップ残り：0でコーナーを曲がります。
そしてＢの先をブレーキ：０、曲がる：０、加速：１００、グリップ残り：０とコーナーを抜けていくわけです。

これは極端な例なので実際は：
A手前 はブレーキ：１００、曲がる：０
AからB(前半)　ブレーキ：８０、曲がる：２０
AからB(後半)　ブレーキ：３０、曲がる：７０
Bからは ブレーキ：０、曲がる：１０、加速：９０
といったようにトータルが100に近い状態を維持しながら少しずつ調節していきます。

ここで大切なのはブレーキ、曲がる、加速のトータルが100を超えられないので、１つ以上のインプットをする時は他のなにかを犠牲にすると言うことです。３つの動作を同時にしてしまい限界(100)を超えると車がグリップを失いスピンします。また、ぎりぎりを攻めきれず使えるグリップを余らせてしまうと速く走れないということになります。
ここの調節をトータルが限りなく100に近い状態で走り続けるのがプロのレーサーのすごいところです。

話が逸れますが、この理論を無視してアクセル全開ブレーキなしでいつでも曲がれて遊べるのがマリオカートです。マリオカートなどのゲームに慣れてレーシングシミュレーターを初めてやる人が難しいと感じる原因はここです。でもマリオカート楽しいですよね🚙

まとめ
実際は車が走ると車の重量が動くので上記の例は極端に簡略化しています。ブレーキでは前につんのめり、加速では重さが後ろに移動し、コーナーでは車が左右に振られます。従って４つのタイヤ前後左右で絶対値の100が常に変わるイメージです。より詳しい話は中級編でお話したいと思います。

車のグリップには限界があることを理解して走ってみましょう❕

追記：中級編の記事も書きました。良かったら読んでくださいね。