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地方自治体のリコール制度。木下富美子都議はクビにできる?!

選挙ジャパン代表おかたかしです。

木下富美子都議が、東京都議会は23日、辞職勧告決議を可決された後も、都議会議員として居座ってらっしゃる。私は彼女とは近しい間柄なので興味はあり、noteしておきます。

木下富美子都議の無免許運転人身事故の経緯

選挙期間中の7月2日に免許停止の行政処分期間中にもかかわらず、
自動車で人身事故を起こしていたことが
当選の翌日7月5日に発覚。

本人が雲隠れする中で、

東京都議会は7月23日、辞職勧告決議を可決。
木下富美子都議はこの日の臨時会を欠席。実に、本人を除く全ての議員が賛成しています。

辞職勧告決議とは?

自分が所属する議会から辞職勧告決議が出ようとも、従う義務はない。
あくまで勧告なのです。

辞職勧告に実効性があるならば、議会の多数派が少数派を目障りに思って、辞職勧告決議を乱発するようなことになっちゃいます。

除名はできる?

地方自治法に除名の定めはあります。

普通地方公共団体の議会は、この法律並びに会議規則及び委員会に関する条例に違反した議員に対し、議決により懲罰を科することができる。(地方自治法第134条)

懲罰とは、戒告、陳謝、出席停止、除名です。

ただ現状、都議会の会議規則に、木下富美子議員のような事案を規定していないので、懲罰をする合理性はありません。

合理性の無い除名処分をした場合は、木下富美子議員が裁判により処分を無効にすることもできるでしょう。

リコールはできるが・・・

リコール(地方自治法の解職請求)は可能です。

過去にもこんなnoteをしています。

東京都板橋区選挙区の有権者の請求により、解職投票ができます。

リコール請求には、選挙区の有権者数の総数の3分の1(総数が40万を超える場合は40万を超える数に6分の1を乗じて得た数と40万に3分の1を乗じて得た数とを合算して得た数)以上の署名が必要です。

板橋区の有権者数は、466,395人。
そもそも選挙の投票率が41.68%だったのに、リコールの署名が集まるのでしょうか?

なお、リコールできるのは、議員就任後1年を経過した後でないとできません。

被選挙権喪失による失職

公職選挙法では、禁錮以上の刑に処せられた場合、失職することを定めています。(第11条・第99条)

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律によれば、
無免許運転による過失運転致死傷罪が10年以下の懲役刑となっています。

当て逃げ説も浮上していますから、懲役刑が確定しそうです。

もっとも、控訴して禁固刑以上の刑の確定を先延ばしにすれば、失職も免れることでしょう。

都議会の内部コンプライアンスルール策定

木下富美子都議が、当面の間、議席に座ることはできそうです。

でも、それで、同僚たる都議会議員は都民に対して責任を果たすことができるのか?

都議会として取りうる手段はあります。

都議会の会議規則において、木下富美子議員のように雲隠れしたケースでも除名と出来るような懲罰規定を策定する。

それによって、早期に木下富美子都議を除名に追いやることは出来るでしょう。

オリンピックに浮かれている場合ではなく、自浄作用を検討するべきでしょう。

報酬カットという兵糧攻め

都議会として取りうる手段はまだあります。

木下富美子都議が雲隠れしている間にも、議員報酬が支払われる。
都議会議員の報酬は高額です。
このことへの都民の批判は大きいのです。

そこで、長期欠席議員の報酬減額条例を制定すればいいのです。

いくつかの地方議会では長期欠席議員の報酬減額条例が制定されています。

病気などの理由で、議会を長期欠席する議員に税金から報酬を支払う必要はない。そうした発想で提案されています。

もちろん、全額カットだと療養費が払えなくなるので、全額カットではなく減額であったり、公務災害や産休は除外されています。

今回のように事務局と連絡が取れない雲隠れのケースは、全額カットでいいでしょう。

そうした議会の自浄作用を検討するべきです。

一方で、木下富美子都議以外にも議会をサボったり、法に触れる都議会議員も時に発生するわけです。それでも、議会の自浄作用を検討できるかと、都議会は都民に試されています。

繰り上げ当選

投票日7月4日の3ヶ月以内に、木下富美子都議が辞職に至った場合、次点の自民党の候補者が繰り上げ当選となります。次点候補者からすると、10月4日までは待ち焦がれる状況が続きます。板橋区選出の自民党の下村博文政調会長も辞職を求めています。

木下富美子都議におかれましては、議会など公の場で申し開きしてもらいたいものです。



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