お盆も近いので、世襲議員研究その1 高村正大衆議院議員(山口1区)高村正彦氏のご子息
選挙コンサルタントおかたかしです。
自分がいま元気でいられるのは両親が育て上げてくれたから。お盆も近いので、改めてそんな感謝の思いをいだきます。
国会議員は親に育て上げてもらうだけでなく、資金面でも手厚く面倒見てもらえます。世襲議員は不公平な仕組みと言われる所以です。
ファクトベースで、世襲議員の有利な構造をお示しする世襲議員研究をおこないます。1回目は、山口1区の高村正大衆議院議員。お父上は、自民党副総裁高村正彦氏。ちなみに、高村正彦氏のお父上・高村坂彦氏は内務省官僚を経て、衆議院議員や徳山市長を歴任。ということで、高村正大衆議院議員は3代目。
高村正大衆議院議員の経歴
慶應義塾高等学校から1988年慶應義塾大学へ進学。
1994年3月慶應義塾大学商学部を卒業の上
1996年3月慶應義塾大学法学部政治学科を卒業。
電通入社。
お父上が外務大臣であった2008年に退職し、大臣秘書官。
2017年10月、お父上の引退に伴い、第48回衆議院議員総選挙に山口1区から立候補し、初当選。
学歴、職歴とも申し分のない若手議員といえるでしょう。
政党支部を継承
自由民主党山口県第一選挙区支部(以下、「政党支部」)の代表者は、2016年分は高村正彦氏、2017年は高村正大氏、2018年は高村正大氏が務めている。
政党支部が見事に世襲されている。
2016年末の繰越金約2,800万円が高村正彦氏から高村正大氏、父から子へと、継承されたもの。
もちろん、贈与税も相続税もかかりません。
個人の政治団体間の資金移動
高村正彦氏、高村正大氏それぞれ個人の政治団体がありまして、高村正彦氏は正流会、高村正大氏は大流会。
正流会は2016年末には、約2億円もの繰越残高がありました。
2017年12月25日付で、正流会からご子息・高村正大氏が代表の大流会へ3千万円の寄付をします。
資金面で超絶有利な世襲議員
よく選挙に出馬するのに、ジバン(地盤)、カンバン(看板)、カバン(鞄)の3つのバンが必要であるとされます。
高村正大衆議院議員は、出馬にあたって、見事にお父上から6千万円近い資金を継承したわけです。
これは政治資金収支報告書という表に見える資金の流れだけから読み取れるものです。政治資金収支報告書は過去3年分は公開されています。
世襲議員が圧倒的に有利なことは動かしがたい事実です。世襲議員といわれる既得権益側からの変革に期待したいものです。
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