VPIP35という戦法

 みなさんこんにちは。senjogaharaです。
 このnoteでは、Pokerstarsの10NLz(ante)から25NLz(ante)まで使える、VPIP35という戦法の素晴らしさをみなさんに伝えたいと思います。
 この戦法はほんとうに使っていて楽しく、そして強いので、是非このnoteを読んで、試してみてほしいです。

 このnoteでは、初めに無料部分でVPIP35という戦法の概略、それをおすすめする理由及びデメリットを書いた後、有料部分で、私が実際に使用しているオープンレンジ表、3betへの対応の方針(レンジ表無し)、3betの方針(レンジ表無し)、フロップ及びリバーでのちょっとしたコツを書きます。ちなみにホールデムマネージャー3のようなトラッカーソフトを持っていることを前提としています(持ってなくても一応なんとかはなります)。

VPIP35とは

 アンティありのZOOMにおいて、スチールを重視したプリフロップ戦略を取って、利益を上げようとする戦法です。結果的にVPIPが35,PFRが30あたりになります。

 そもそも戦法って何だよって話なんですが、作戦と言い換えた方が分かりやすいかもしれません。将棋にも「矢倉」とか「振り飛車」とかありますよね。囲碁だと「三連星」とか。

 「このテーブルはタイトなプレイヤーが多いから、ルースにプレイしてスチールしよう」とか「このカジノではみんな強いハンドでしか参加してこないからフロップブラフCB頻度を下げよう」とか「トーナメントでテーブル移動したら強豪ばっかりのテーブルになっちゃったからテーブルブレイクまで少し大人しくしよう」とか、ポーカーにも作戦って色々ありますよね。
 アンティありZOOMはフィールド全体としてスチールが決まりすぎるので、ルースにプレイしよう。というのがVPIP35の作戦になります。

VPIP35という戦法をおすすめする理由

①序文でも書きましたが、プレイしていて本当に楽しいです。VPIP35ということは3回に1回は参加することになります。あのくそハンドもこのくそハンドも参加です。忙しすぎて、ハンドが入らないなんてことを気にする暇すらありません。

勝てます。現在10NLzから25NLzまではアンティが導入されていますが、毎ハンド、フォールドした人がアンティという名の参加賞を払ってくれているようなものなのです。攻略法はルースにありです。
私の実績で5万ハンド、EV6.73bb/100でした。

画像1

※CashOutを多用しているため、EV線と実収支線が似た挙動をしています。

画像2


③バカ勝ちを置いておいたとしても、収支が出やすいです。スチールを主な収入源とするので、スタックはじりじりと増えていく方向になります。途中で少々ビッグポットを戦って負けたとしても、すぐさまリカバリーすることが可能です。「我慢して我慢してAAで3betして、相手にセット作られて中破で負けセッション」みたいな生活とはおさらばです。

VPIP35は甘く見られています。甘く見られているうちはこちらのやりたい放題ですし、特別な対応策を練ってくるようなことも考えづらいです。VPIP35は自滅するなんて思ってる人の方が危ういですね。ゆるやかに自滅しているのはむしろVPIPが低すぎるプレイヤーの方なのですから。

⑤その他の細々としたメリット。RakeBackを沢山貰えます。なぜならRakeを沢山払っているから。実績値で11.6bb/100です。逆説的ですが、同じWinRateが出るなら、Rakeは高い方が良いです。あとCARDEXのようなChallengeにも非常に強いです。
 また、一般にアンティありの方がRakeが増えることから、Pokerstarsが今後他のレートでもアンティを導入することは十分に考えられますので、今後のためにもなるかもしれません。

デメリット

難しいです。プリフロップはこのnoteの通りにやればまず間違いはないと言えますが、ポストフロップはケースバイケースが増えすぎます。また、自分がとんでもないハンドを持っていることが多いので、あまり考えたことがない状況に陥ることが多いです。そこが楽しさでもあるのですが。

集中力が必要です。プリフロップからHUDの数字を見る必要があったり、プレイハンド数が多いので多面が追い付かなくなったり、集中力が切れた状態だと負けが加速して行ったり。結構繊細な作戦なので、ティルトしてプレイするのは避けなければなりません。


ここから先は

3,549字 / 14画像

¥ 500

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?