フランスに移住して生き返る日本人たち
生活拠点を海外に移した永住者は03年から22年まで20年連続で前年比増に。
最新となる22年の永住者の男女別構成比をみると、女性が約62%となっているそうです。
ある記録ではここ30年で20万人以上の日本人女性が日本を静かに離れて海外に移住したそうです。
永住者の地域別の人数では、北米(約27万4000人)、西欧(約9万人)、オセアニア(約7万6000人)の順で人気です。
西欧での移住先でいうと、フランスはイギリスと第一第二位を争う位置についているのではないかと思われます。
静かに日本を去る日本人、特に日本人女性の動きが止まらないようになってきています。
最近の日本経済の低迷、円安、雇用慣行の不条理、世間体、子育てのしづらさ、グローバル化、IT化、多様性の非寛容化など要因はたくさんあるようですが、ここ20、30年フランスに移住してきた日本人女性を時々見ていると、日本経済の低迷などより、もともと日本が合わなかった、なぜかと言うと自分は世間的に見ても我が強いように見え白黒をはっきり言うタイプなので、日本にいると浮いてしまう、肩身が狭い思いをするというタイプが海外に活路を見出すパターンが一定数いるように思われます。
そしてここ20,30年来の日本経済の低迷、円安など、日本の将来に明るい兆しが見えないのでしょう。
フランスに移住した日本人女性のYoutubeなどを見ていると、フランスに来て目からウロコ現象に立ち会う機会があるそう。
日本にいると、まず、年齢は?結婚は?子供は?子供がいると、塾は?大学は?などという圧力が半端なく、また都市部に住んでいて少しでも流行を気にしていると、流行に乗り遅れまい、ブランドもので着飾って少しでも自分を差異化?して豊かに見せたい、若いは正義みたいにとにかく若造りのためのコスメとエステなど負のスパイラルに巻き込まれるそうです。
そして、いざフランスにやってくると、皆が皆、年齢にふさわしく自分らしさを保つことを第一優先にしていて、各人が身の丈にあった普段着で着飾らなく、他者の干渉が少なく生活リズムがゆったりしていて、ありのままの自分でいいんだ、というとてつもない安心感と脱力感を感じて、一気にリラックスできるそうです。
しかも子育ては私立を目指さなければほぼ無料、
世界一と言われる医療保険制度、
食文化の充実ぶり、
日本よりは高い男女平等水準、
ロマンティックな国、
など、もう移住しかないだろ!的な要素が豊富です。
そこでワーホリも1年という縛りがあり、学生だとせいぜい2,3年しか滞在できない、長期滞在できる残りの手段は、独立して事業を起こすか、ワーホリの延長上に企業に就職できるか、または恋愛を前提として、しかし、ぶっちゃけ、フランス人と結婚という解決法に結び付くのが多いのでしょう。
そして国際日仏離婚も9割なのですが。。。
私は、これから日本にも住むことを考えている身としては、こうも日本人の若者や女性が日本を静かに離れる現象があるとわかると、労働人口を維持できなくなるのではないのか、日本経済の底が抜けてしまうのか、これからの日本の行方がとても心配になります。
東南アジアからの留学生ももう日本の賃金には魅力を感じなくなり、韓国、オーストラリアなどを目指すようです。
フランスと日本で育った私としては、たとえ日本の経済規模が世界6,7位くらいまで下がって没落したとしても、日本の2000年以上の伝統文化を大事にして暮らしていきたいと考えております。
経済発展というのは、どの国も一度頂点を極めたあとは平行線をたどり、やがては低迷または安定路線に切り替わっていくものだと思います。今の経済発展著しい中国もやがては没落していくでしょう。どのような国も上昇、発展、頂点、下降、縮小、安定というような同じ経済サイクルを経験していくのだと思います。