海外好き、欧米派?アジア派?その他?
最近海外生活にあまり興味を持たない日本人の若者が多くなったと聞く。
ある外交官に聞いても、今はへたな海外赴任より日本で残業とかした稼ぎ方の方が金を稼げると言っていた。
海外志向 VS 国内志向。
そもそもだいたいフランスやヨーロッパが好きだと言う日本人の方は、
アメリカや東南アジアが好きになれないという人が多いような気がするし、
東南アジアが好きだという方は、
フランスやヨーロッパにあまり興味がない人が多いのは面白い傾向だなと思う。
フランス人にもアフリカ・アラブ系が好きな方がいればアジア系が好きな方も多い。
私のフランス人の友人で、若い時は日本趣味、それなりに歳を重ねてからはオリエント風イラン趣味に没頭し、
若い時は小規模な室内庭園を日本風の石庭に、
その後は外の庭をオリエント風のイラン様式の庭にした人がいる。
ひとりの人間でもそれぞれの時期で愛する国や文化や嗜好が違ってくるのはおもしろいと思う。
そして、東洋か西洋かなど、どちらか一方に興味があると逆の方に興味がわかなくなる傾向があるようだ。
私も若い頃はフランス一辺倒で、アジアは眼中になかったものだが、
いったんアジアに興味を持ちはじめた頃から、
いつのまにかフランスにはあまり執着や興味を抱かなくなった。
アフリカや南米諸国は特に興味の対象ですらないということは、
一つのことにのめり込むと他のものが目に入らなくなるか関心が薄れるというか、
そういう面では視野が限定されてきて、少しもったいないかな、と思う。
でも地球はとにかく広い。
地球のすべての地域を幅広く好きになることなどはあり得ないように思う。
せめて一生の間、ある特定の国や地域の文化を祖国以外にもう一、二か所愛することは、
祖国が立ちいかなくなった時や嫌になった時のためのセ一ティーネット、
あるいは第二の故郷探しという面でも、
生きる可能性が拡がり、人生がより豊かになり有意義なことだと思う。