なぜ、インデックス投資に加えて個別株投資を行うのか?なぜ、オニール流の投資を実践するのか?
信太郎(@nobutaro_mane)じゃ!
ワシは猿(@hidejiromoney)と共にグロース株投資の神と崇められるオニール流のグロース株投資を実践しておる。
本日は、なぜワシが個別株投資をおこなっておるのか?
なぜ、オニール流の投資に傾倒しているのか?
という点についてお伝えしていこうと思う。
1. 何故グロース株個別株投資を行うのか
米国株式市場は右肩上がりです。ナスダックやS&P500指数のような市場平均に投資をするインデックス投資が隆盛を誇っています。
確かに、インデックス投資を長期で行えば大きな資産を構築することができるでしょう。実際筆者も基本はインデックス投資を行っています。
では何故インデックス投資だけでなくグロース株個別株投資を行っているのかという点について記載していきます。
1.1 アクティブファンドマネージャーが市場を出し抜けないのは理由がある
以下は金融庁がまとめた米国籍の投資信託のパフォーマンスです。全資産でも、株式でもアクティブファンドをパッシブファンドがリターンとシャープレシオの観点から上回っています。
プロが市場を出し抜けないのに、その市場に挑戦するなんて無謀と思う衆もおるじゃろう。しかし、ファンドマネージャーは二つの制約の中で戦っておる。
基本的にファンドマネージャーは全資産を株式市場に投資をしている必要があります。つまり、現金比率を急激に高めるということが出来ないのです。そのため、市場が危険な状態であっても常にリスク資産に対して全力に近い投資を続ける必要があります。
次に流動性という観点でもハンデを負っています。大きな資金を保有しているファンドが銘柄を購入したり売却する時に、中小型株を一気に購入することが出来ません。
大規模な資金で浮動株を一気に購入すると、それだけで株価がつり上がってしまうからです。そのため、徐々に買い上げることになり平均買付単価が上昇してしまうのです。
更に売却する時も同様の事象が発生します。大規模な資金を一気に売却することができないのです。結果的に売却価格が徐々に下落するという結果を招いてしまいます。
1.2 個人投資家にはファンドマネージャーより有利な点がある
一方、個人投資家について考えてみようぞ!
個人投資家は一切の制約がありません。
買いたい時に購入できますし、売りたい時に自由に即時に売却することができます。また、市場が危険というサインを放っていたら即座に現金化することも可能なのです。
情報量は確かにファンドマネージャーに劣るでしょう。しかし、自由に立ち回ることができるというのは個人投資家の大きな強みなのです。
1.3 インデックス投資のリターンを上昇させる可能性もある
後で詳しく説明しますが、個別株投資を行う上で寧ろ市場平均と向き合うことになります。
市場が上昇相場の時でしか基本的にグロース株投資を行うことはしません。そのため、グロース株個別株投資の半分は結局は平均株価の分析になるかと思います。
平均指数の動きを掴むことができれば、インデックス投資を長期分と短中期分にわけて短中期分を定期的に現金化することでインデックス投資自体のリターンを改善させることが可能となります。
市場平均の動きを見極める方法についてオニールは出来ると断言しておるからの。後で説明するぞ!
1.4 単純に渇望がある
インデックス投資だけをしていれば十分という声もあります。確かにその意見も正しいでしょう。
ただ、折角株式市場に飛び込んだのであれば市場を超えるパフォーマンスを上げたいと思うのも当然の渇望として沸き起こるのもまた然りです。
インデックス投資だけでよいかと思った時もありましたが、やはり平均点に甘んじることをよしとしない心の渇望がそれを許しませんでした。
コアはインデックスとして運用しながらも、サテライトでグロース株投資を行い市場を出し抜いてやろうと単純に情熱が湧いたのも大きな理由の一つです。
2. 何故オニール流の投資を実践するのか?
今まで何故個別株投資を行うのかという理由についてお伝えしてきました。しかし、正直いきなり我流で投資を実践するのは自分への驕りだと考えています。
投資に限らず、勉強でも仕事でも寿司職人でもまずはその道を極めている人の真似をすることから始めるのが正攻法だと考えています。
その道を極めた人として筆者が選んだのがウィリアム・オニールです。今をときめくミネルビ二の投資手法も基本的にはオニール流の投資を基にしています。
では何故オニールを選んだのかという点について筆をしたためていくぞ!
2.1 ルールが分かりやすい
投資の世界にはバフェットやジョージソロス、ピーター・リンチなど、その名を轟かせている著名投資家が多く存在しています。
バフェットやピーター・リンチは投資手法についての本も執筆されています。ただ、それらの本を読んでも自分で実践できるとは思えない内容なのです。
バフェットの選好する消費者独占的企業を見分けるのはバフェット氏の属人的な能力であると考えますし、ピーターリンチ氏の個人投資家が魅力的な銘柄を見分ける方法も極論すると消費者として価値を感じる銘柄をWall街が気づく前に投資をしろという内容になっています。
しかし、オニールはCANSLIMという基準を作って再現性の高い投資法に自信の銘柄選択術を昇華させてくれています。
オニール氏の「成長株投資法」を何度も熟読し規律を守って実践すれば再現することが可能と思える内容だったのです。オニール氏の提唱するCANSLIM投資法については以下でまとめていますのでご覧いただければと思います。
2.2 個人の見通しを極力排除している
ワシが避けたかったのは銘柄の本質的価値を自身で考えて市場を出し抜こうとすることだったんじゃ。
銘柄の本質的価値を信じ抜いて、株価が下落しているから今が割安だと信じて購入して下落してホールドして最終的に株価上昇時にリターンを狙うという投資手法があります。
TLを見ていると多くの日本人個人投資家の投資手法は多少の違いはあれど、上記の手法となっているかと思います。
確かに成功すれば大きな利益を手に入れることもできますし、全資産を突っ込んでいれば一撃で億万長者になる可能性もあります。しかし、株価が下落し続けると大きな損失を被ることも覚悟せねばなりません。
あくまで私の考えですが、銘柄の本質的価値なるものは予想しても仕方ないと考えています。理由は以下です。
✅利益予想を出しているアナリストは我々個人投資家より多くの情報をえて将来見通しを出している。彼らより正確と考えるのは傲慢な可能性が高い。
✅米国本国でもない日本の投資家が米国企業の本質的価値を市場よりも正しく見積もること自体が難しい。
✅結局は株価は全体の総意。株価が下落しているということは市場参加者が総意として本質的価値が下落していると考えている逆らわない方がよい
確かに、市場を出し抜いて大きなリターンを出した方が多く存在していることも理解しています。しかし、反対に出し抜けずに退場となった声なき敗者も存在していることも事実でしょう。
結局のところ、生存者バイアスがあり再現性がほとんどないことから一貫した投資手法として個人的な見通しを取り入れるのは得策ではないと考えています。
しかし、オニールはあくまで市場の流れと既に結果として出ている数値やアナリストのガイダンスを重視する投資法を編み出しておるんじゃ。
オニールは株価の動きと出来高を非常に重要視します。ファンダメンタルが良かったとしても正しいチャートパターンの時しか投資を実行しません。
また、ファンダメンタルも以下のような数値を基に投資銘柄を選定します。
✅売上高成長率
✅四半期EPS成長率、年間EPS成長率
✅ROE
✅アナリストによるガイダンス
✅機関投資家の保有量や数の推移
つまり、全て調べて確認可能なものを用いて銘柄選定をしていきます。極力個人の判断や見通しをいれないように設定されているのです。
ファンダメンタル、チャート、出来高と目に見えるものを参考にして投資銘柄を選定し、なおかつ損切りルールも明快で大損しないように設定しています。
オニール流では銘柄に惚れるな規律を守れ!ということになっておるわけじゃ!
魅力がなくなったり一定の下落をした銘柄は利確や損切りを行うので握力というものに頼る必要がないぞ。握力が高いと破滅してしまう可能性があるからの。
2.3 投資手法に納得感がある
オニールの投資手法は完結にいうと「機関投資家が購入する銘柄を上昇相場で購入せよ!」というものです。
株価を引き上げるには大きなバイイングパワーが必要です。そして、そのパワーを有しているのが他でもない機関投資家です。
そのため、機関投資家が選定しやすい銘柄の選び方で絞った上で、機関投資家の買いが確認できるチャートと出来高の銘柄に投資をしていくという明快な手法となっています。
つまり勝ち馬に乗れということよの!
個人の見解によらず、大軍を要する大名に従軍して株価が出征する過程でリターンを得ようという手法ということじゃ!非常に納得感があると思うたわい。
2.4 市場平均の見極め方についても記載されている
オニールは市場が上昇基調の時しか投資をするべきではないとしています。川の流れが逆流の時に泳いではいけないということです。
そのため、市場平均の動向の探り方について多くの紙面を割いています。
オニールはアナリストが相場の方向性を読めないのは市場平均そのものの動きを見ていないからだとしておる。
例えば、メダカの研究をするのであればメダカをじっくり観察すると思う。同じく相場の方向性を研究するのであれば、市場平均の動きを見るべきであるとしておる。
オニールが市場平均の動きを見る方法として以下のように記載しています。テクニカル指標というよりは値動きと出来高を調査して動きを予想するという手法を提唱しています。
「M」の条件
(天井圏の傾向)
✅株価は寄り付きで強く引けで下落する傾向にある
✅前日より出来高が増加し且つ指数が0.2%以上下落する売抜日カウントが4週間-5週間で3-5日起こる。(上昇中に発生)
✅2-3週間という短い期間で売抜日が4日あっても注意が必要。
✅売抜日は1つの指数で確認されれば十分
✅上昇を先導していた先導株が下落を始める
✅CANSLIを満たした銘柄を正しい買いポイントで買った直近の銘柄が伸びないものが多い
✅低価格で投機的なボロ株が浮上し始めたり、オールドエコノミーが堅調になる(新高値の中にしめるディフェンシブ銘柄の比率が上昇するのは弱気相場の始まりのサインになりうる)
(注意点)
✅売抜日はカウントから25営業日経過後に消滅。また、カウントした日の終値から5%上昇した時に同じく消滅。
✅フォロースルー日を迎えたら累積売抜日はリセットされる。フォロースルー日とは投資家に有料株を買い戻しても大丈夫なタイミングを教えてくれるものです。
<<フォロースルー日とは?>>
前日比で上昇した日を1日目として、2日目、3日目が直近安値を下回らずに4日目以降に大幅な出来高上昇を伴って急激に上昇した時にフォロースルー日と考える。
(天井圏を見極める補足的な事項)
あくまで市場平均の値動きや出来高といった指標が最重要であるが、以下も補足的な天井圏のサインとして列挙しています。
✅ 平均株価に乖離が頻繁に起こっている。(SP500、ダウ平均、ナスダックがそれぞれ異なった動きをしている)
✅アナリストの見通しが強気のものが多くなる
✅金利が上昇したり、今後の利上げ観測が顕在化する
✅買われ過ぎ、売られ過ぎを表す指標は信用しない
(上昇の試しが失敗するサイン)
天井をつけた後、再び上昇トレンドに戻す動きが失敗する時に発生するパターンについても言及しています。試しに失敗しそうなら更にポジション縮小を提言
✅反発した日(1日目)の翌日(2日目)も寄りは強いが引けにかけて弱い
✅3日目、4日目、5日目も上昇するが出来高は前日よりも少ない
✅指数の上げ幅が前日よりも少ない
✅前に付けた高値から直近の安値の半分も回復していない
(底の見分け方)
✅フォロースルー日を経験する
✅フォロースルー日の後に下落した場合も直近安値を下回らなければ合格
✅あくまで市場の底入れのサインであり、最高の銘柄のベース抜けまで購入は我慢するべし
(底の見分け方の補足的事項)
✅プットコールレシオが1を上回る(投機家たちが市場に悲観的になっている→底の可能性があるが、毎回そうなるとは限らないのであくまで補足的事項)
✅空売り比率の急増が通常2回か3回現れる
✅騰落ライン(1日に上昇した銘柄数と下落し銘柄数の比率)が弱気相場からの上昇を試みる時に下落する場合は、まだマーケットが脆弱であるサインとなる。(たった数社の先導株だけでは新たな強気相場を作るのには不十分)
市場平均の動きを読むことは可能であるとオニールは断じています。市場平均を読むことができるのであれば、インデックス投資にアクティブの要素を持たせてリターンを引き上げることも可能になると考えています。
個別株投資を行うことでインデックス投資のリターンも高めることができれば一挙両得ですからね。
まとめ
今回は個別株投資を行う理由と個別株投資の手法としてオニール流を採用している理由についてお伝えしていきました。
オニール流に基づいたマーケット週報や個別株分析については以下のマガジンでお伝えしていますので参考にしていただければと思います。