シックハウス対策 -ホルムアルデヒド放散量試験-
当社では、内装建材基材を製造していますので、JAS品質基準の一つである、F☆☆☆☆(フォースター)の試験を自社で行っております。
試験には大きさ240㎜(内容積9~11Lまで)の「デシケーター」と呼ばれる化学分析用ガラス器具を使用します。その中に300mlの蒸留水を入れた結晶皿と50mm×150mmにカットした試験片(製品と同じ合板)をそれぞれが接触しないように入れ、20℃±1℃で24時間放置します。ホルムアルデヒド(以下HCHO)は水に溶けやすい性質を持っているので試験片からデシケーター内に放出されたHCHOは蒸留水に吸収されます。24時間後、デシケーター内の蒸留水を取り出し、試薬(酢酸アンモニウム+アセチルアセトン+氷酢酸)と混合し、65℃±2℃の水中で10分間加温し遮光状態で静置します。HCHOが多く含まれていると透明な蒸留水が黄色に変化します。
次に、分光光度計を用いて光の吸光度を測定します。分光光度計とは液体試料を透過した光の強度を透過率もしくは吸光度に演算し表示する機能を有しています。簡単に説明すると液体試料の濃度によって、どの程度まで光源が透過するかを数値化し、数値が高いほど濃度が高い=HCHO値が高いということになります。
この結果を、下記の表に照らし合わせて、平均値および最大値が性能区分の値以下であるかを調べ、F☆☆☆☆などの等級品質を確認しています。