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動物たちは静かに語る。

これを読んでいる人は覚えているだろうか。
1番最初に書いたノートで次のテーマ設定をしておこうというもの。その時に出したテーマがこれだ。

『動物たちは静かに語る。』
なんとも仰々しいタイトルなのだがいったい動物たちは我々ヒトに対しどのように語るのか。
そんな話をしたい。

わたしの周りにはさまざまな動物がいる。イヌ、ウマ、ニワトリ、ヤギ、ウシ、家の周りに住み着いたネコ。

一般的な人生を送っている人からすれば関わる動物が多いと感じる場合もあれば、わたしより多くの動物と関わる人もいるだろう。

そして大前提として彼らは喋らない。昔、子どもの頃に見たドリトル博士の映画だったり、レーシングストライプスというシマウマが競馬に出る映画を見た時には動物が喋るのもアリだなと思っていた。
でも今思うのは「人語を喋らない」ということが彼らの良さでありかわいさなのだということ。
自分の飼い犬が車での移動中ペラペラと喋ってきたらそれこそ気が滅入ってしまいそうだ。

では果たしてそんな動物たちがどんな手段でどんなことを語るのか、それを紹介していきたい。でもその前にまずはヒトとヒトのコミュニケーションと比べてみることからやっていきたい。

ヒトが何かを伝えるために用いるツールは主に言語、時にスキンシップ。そしてそのやりとりは利便性を持ちつつも少しの危険性もある。
某漫画では「言葉はナイフ」というふうに表し、便利なものだが使い方を間違えれば他者を傷つけることもある、と言うふうに語っていた。が、そんな生やさしいものではないともおもえる。
現代ではSNSの普及もあり容易く人を傷つけることができる。そういう意味では皆が平等に核のスイッチを保有し、何か不適切な発言をした人がいれば一斉に爆撃する、そんな世の中でもあるわけだ。

…なんだか物騒な話になってしまったがここからはほっこり動物エピソード(?)なので安心していただきたい。

私が1日のほとんどを共にするのはイヌ。もちろん喋らない。
彼は自身の欲求に忠実に生きているなんとも羨ましい犬生をおくっている。お金を稼がなくてもご飯は出てくるし家もある。なんと羨ましいんだ、ただのヒモではないか。(こいつ実はイヌじゃなくてヒモなのか?)
イヌは表情が豊かな方だと思う。楽しそうな時には明るい表情、怖い時には目を見開ききょろきょろする、遊びたい時や興奮している時はなんかワナワナ(ソワソワ?笑)している感じ。そしてなんと言ってもその表情意外に尻尾で感情を表してくるので言葉を喋らないにしても、なんだかんだうるさいような気がしてきた。

結論としてイヌはあまり静かに語るというようなキャラクターではないらしい。(ここまで読んでくれたのに申し訳ない。)

さて、イヌ以外で密接に関わっているのはウマ。
ウマ達も言葉は以下略。
ウマのコミュニケーションツールは様々なものがあると思う。耳を動かす、近くに寄ってくる、鼻を鳴らす、見つめてくる。その時々繰り出される一挙手一投足がわたしに何かを伝えようとするサインなのだ。そういう意味ではウマもどちらかというと饒舌なほうなのだろう。

そしてウマはその生き様でも語りかけてくる。
彼らは後先を考えない。「その場至上主義」の生き方だとわたしは思う。

例えば水。ヒトはたとえば自身の水筒があったとき、その日のスケジュールによっては飲む量をコントロールするだろう。しかしウマ達は違う。その時に飲みたければ全ての水を飲み干してしまう。

つまり、ヒトであれば

喉が渇く→どれくらい飲んでも大丈夫なのか(という思考)→水を飲む。

という行程だったとして、ウマはその段階を一個省略して物事を運ぶのだ。
そんなシンプルな思考、行動原理を持つウマ達から学ぶことは多く。
どの行動をみても、そのひとつひとつには打算や裏はなく、自分の感情を優先したものが多いのだと思う。
それではヒトはどうか。現代の風潮もあってか、対人関係や世間からの目を気にするあまり自分らしく生きられないこともあるはずだ。
ほんとうは「コレ」を伝えたかったのに、伝え方を気にするあまり意味がどんどん捻じ曲がり、伝わった時には「アレ」になってしまう。そんなこともあるだろう。

わたしがウマ達に教えてもらったことは嫌な時はイヤと言う、そんなシンプルな考え方。
もちろんウマ自身も誰でも彼でもそんな振る舞いをするわけではない。
ウマは基本的にハーレム(一夫多妻)のグループで過ごしている、いわゆる一つのファミリーだ。
そのコミュニティの中でウマ達はそのシンプルな考えを持って関わり、生活している。

我々ヒトも、どこか自分が安心できるコミュニティの中では、打算も裏もない、そんなシンプルな考えで生きてもいいのではないかとも思うし、そうありたいと思う。
動物たちはそんな当たり前のようで新しい考え方を、生き様からだったり、仕草であったりで静かに語りかけてくる。

この語りに対し完全に理解するのは難しいかもしれないが、まずは耳を傾けることから始めるのもいいかもしれない。

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