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ド素人がリサーチのラップを作った話

先日、リサーチをテーマにした曲を作りました。(Spotifyでも配信中!)

僕は作詞と、ラップパートの歌唱を担当しました。

MVも作りました。(ラップは0:39くらいから)

リサーチカンファレンス」という、リサーチをテーマとした日本発のカンファレンス。
この曲はそのオリジナルテーマソングです。

毎年オリジナルのテーマソングを作る慣習(?)があり、今年で2曲目!

僕はUXリサーチャーで、作曲経験なんてないし、楽譜すら読めません。
特段音楽好きというわけでもないし、ラップも普段そんなに聞かないし…

この記事では、そんな僕が作詞をすることになったきっかけや制作裏話を書いてみます。


きっかけは飲み会での一言

「リサーチカンファレンス」とは、UXリサーチやデザインリサーチ、マーケティングリサーチの知見や実践を共有するためのイベント。
2024年の申し込み人数は2000人!僕は主に司会を担当してます。

そんなリサーチカンファレンスでは去年からオリジナルのテーマソングを作っています。

去年の曲は、べぢまきさん(同じく素人のリサーチャー)が作詞し、一人で歌っています。
こっちもいい曲だから聴いてほしい。

作曲やその他ディレクションは、プロの作曲家、studio iotaの前田さんにお願いしています。CMソングなども手がけるガチのプロの方です。

理由は分かりませんが、例年に続き今年もテーマソングを作ることになっていて、僕も一緒に作ることになりました。

音楽ド素人の僕がラップで参加することになったのは、去年のカンファレンス後の飲み会がきっかけ。

「今年はアイドルソング風だったから、来年はラップの曲作りたいよね〜!司会の仙田さんがいいんじゃな〜い?」みたいなノリで振られたのがきっかけだったように思います。

この機会を逃したら一生ラップなんてやらんだろうと思い、やってみることに。

UXリサーチャーへの応援歌。あるあるを詰め込んだ

今年のカンファレンスのテーマ「ROOTS」に習って、リサーチを始めたルーツ(きっかけ)を歌う曲をつくりました。

リサーチは大変なことも多いけど、あなたがリサーチをしたいと思った時の気持ち(=リサーチのルーツ)を思い出して頑張ろう!的なテーマの曲です。

歌詞はこちらのnoteから確認できます。

作詞は僕とべぢまきさんで進め、作曲やその他ディレクションはプロの前田さんにお願いしました。
曲のクオリティが異常に高いのは、前田さんのおかげです。

曲作りのプロセスと思い出

作詞なんて初めてだから、まずは作詞の本を買ってみたり。

一時期ずっとこの本を小脇に抱えていた。僕のバイブル。

そして作りたい曲のイメージを前田さんに伝えました。

Creepy NutsやPUNPEEの動画を送って、こんな感じでお願いします!と丸投げ。
(最終的には水曜日のカンパネラの「エジソン」をイメージした曲になりました)

それを元に、前田さんにデモ音源と譜面を作ってもらいました。
譜面の音符があるところに言葉をはめ込んで歌を作るやり方。

前田さんが作ってくれた譜面。この音符のところに詞の音をはめる。

デモの時点でめっちゃ曲だったし、僕のような未経験者でも作業できるように丁寧に説明してくれて本当に助かりました。これがプロの仕事か……

まずは音符の数を書き出して、◯で並べてみる。

「まず音の数を出して、音に当てはまる文章を作る」って本に書いてあったのです

そこにピッタリはまる文章を考える。

音数が全然合ってない歌詞ばかり書いてる。

始めて8分音符を理解して、音符の数を調整したり。

ミュージシャン風の会話してるが、「四分音符 八分音符 違い」でググった直後

Aメロやサビの歌詞は、べぢまきさんにたくさんアドバイスをもらって考え直してもらいました。

ラップ作りはめっちゃ楽しかったなあ。
ラップとはなんぞや?を知るためにラップスタア誕生を視聴したり。

個人的には「Zeebraのラップメソッドチャンネル」が1番参考になりました。

リリックの書き方、歌い方、発声法まで…たくさんの動画を擦り切れるほど観た。

昼休みに定食屋でイヤホン越しに勉強していた日々を思い出す……

あれ、目から汗が……


みんなラップを始めるときはみてみよう。

ラップの歌詞は、カンファレンスの運営スタッフに「リサーチを始めたきっかけ」のエピソードを募り、それをもとに作りました。

リサーチャーらしく、リサーチして作詞

kayoccoliさんの「競合調査を元にした意思決定の環境を変えたかった」というエピソードを元に、「見てるの競合?だけじゃNo No」という歌詞を作ったり。

mihozonoさんの「ユーザーの気持ちを知ろうとした」話を元に「知らなきゃいけないユーザの心」という歌詞を作ったり。

見てるの競合?だけじゃNo No
知らなきゃいけないユーザの心

「ROOTS」より一部抜粋

熊谷さんの「上位下位分析でリサーチの面白さに目覚めた」というエピソードから、上位下位法と「開放」をかけた歌詞を作ったり。

見よう見まねの上位下位法
調査目覚める 常時解放

「ROOTS」より一部抜粋

1人で歌詞を考えてると行き詰まってくるし、何より孤独な気分になる。
優しい運営スタッフのみんなを頼って本当によかった!

歌詞が完成したら、前田さんのお宅でレコーディングをさせてもらい。

前田さんはプロなので、自宅にレコーディング設備が整っていた。楽器もめちゃくちゃあった。


そして声に加工をしてもらって、編曲などをしていただいて曲が完成!!!

こんなガチガチの曲になるとは想像だにしておらず、初めて聴いた時は、めちゃくちゃ感動し、同時に不思議な気分になりました。
自分の声がいい感じに加工されて素敵な曲になっている〜〜〜

そのあとはミュージックビデオ作ったり。

カンファレンス前々日に、一晩で作ったのです

配信用のジャケットも作ったり。

去年の曲も合わせて、2曲分作った

そしてカンファレンス当日!
会場BGMとして流していたのですが、SNSで嬉しい反応もいただけました。

カンファレンス当日の打ち上げで生披露もしました。

ライブをやりました

※追記
この記事を読んだ学生時代のゼミの教授から「この取り組みは学会で発表すべき」と言われ、ポスター発表をしてきました。

テーマソングを作ることは、組織のカルチャーを作ることにつながっているはずだ、という趣旨の発表をしました。

カンファレンス運営はテーマソングがあると楽しい

曲を作ってから、そもそもなんでオリジナルのテーマソングを作ったの?といろんな人に聞かれたのですが、多分明確な理由はないはず。(僕は知りません)

テーマソングがあれば、それを通してカンファレンスのメッセージを楽しく伝えられるし、権利を気にせずに使えて便利。カンファレンスの盛り上がりに繋がったはず。笑

でも結局は、メンバーのみんなと新しい何かを作るのが楽しいからに尽きる!やっぱり新しいことをやるのは楽しいなと実感しました。


そんなこんなで曲作りに携わらせてもらいました。
初めてのことだらけで大変だったけど、楽しかった。

特にラップの作詞とても楽しかったので、今度は曲も自分で作ってみたいな〜なんて思ったり。

ちなみに、今年僕がラップをやるのは冗談だと思っていたメンバーもいたみたいです。

半分冗談の発言でも、実現するの実行力や人脈のあるスゴイ大人が集まっているのがこのコミュニティ。
そしてそれをみんなが楽しんで応援してくれるので居心地が良い。

「大人の文化祭」だと僕は密かに思っています。

みなさんも、カンファレンスをやる時はテーマソングを作ってみてはいかがでしょうか。


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