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☕️昭和から平成の仙台喫茶店案内①〜【仙台喫茶店今昔記】#2


仙台の喫茶店の歴史を記録されていた井桁さんは、2005年当時昭和の珈琲専門店タイプの喫茶店を『レトロ型喫茶店』と定義、訪れた店を紹介しています。

注)ホームページ内の青文字テキスト部、小さく読み難いので各店舗写真下に当時の原文のまま再掲しました。

◉珈琲屋
 定禅寺通り県民会館とメディアテークの間、晩翠通りのライオンズマンション1Fにある。
 春日町と言った方が分かりやすいかもしれない。
 カウンターでオーナー夫妻との会話が飛び交う明るいムードが常連客をひきつけている。
 開店して二十数年になるそうだが、その重みの分だけ常連の顔ぶれが多い。
 いまどき店のマッチにお目に掛かれたのも嬉しい。
 月曜はモカ、火曜は‥‥、と日替わりストレートを出してくれる。

◉プロコプ
 仙台駅3Fにあった店が平成13年に閉店して1年になる。
 一番丁界隈にあると聞いていたもう一軒を探し当てた。
 ブラザー軒の向かい。
 細い階段の前に小さな看板がぽつんとある。探し始めて3度目に見つけた。
 店内は意外に広いが大半はグランドピアノが占領している。
 飲みたけりゃ探して来い、という熊谷オーナーの気概が漲っている店。
 オリジナルブレンドは、当時の駅ビル店よりまろやかに受け止めた。
 開店25年になる。

 下2枚のセピアの写真は、閉店前の駅前店内。

◉和蘭豆(らんず)
 とらや横丁Aワンビル2F.
 1975年(昭和50年)頃はたしか1階にあった。
 マッチはその頃と同じ。
 マイルドなるオリジナルブレンドが、レトロな装飾とそこに座る華やかな婦人客に良く似合う。
 この付近は昼の一番丁と夜の国分町を繋ぐ飲食店街で、古い店と新しい店が渾然一体で同居している懐かしい佇まいの町筋だ。
(閉店?2008/12確認)

◉えびあん(エビアン)
 地元仙台のコーヒーメーカー服部フーズの直営チェーン店で写真は仙台駅地下エスパル店。
 このほか東一番丁や中央通りなど市内に数店。
 特徴があるわけではないが、安心して飲める。
「えびあんブレンド」が根強い人気を支えている。

 写真中右は、東一北店の入り口。

 2006/2 東北放送TV「なつかし昭和の喫茶店」で南町から青葉通りまでの昔語りの途次、一番丁店に立ち寄った。テレビ放映の一コマをカメラに収めたもの。

◉カフェ・ド・ギャルソン
 市役所側から定禅寺通りに入りバス停を越えたあたりのビル2階、いまや老舗の風格が漂う落ち着いた店。カウンターを広くとっているのが気持ちよい。
 店内窓際にはカフェテラス風の張り出しテントをしつらえ、カフェグレコ風のボックスを配し、磨きこんだテーブルに工夫を凝らしている。
 ストロングを注文をしたが苦味を強調しない重厚な味わいだ。

◉どんぐり
 オープン20周年。馴染みの客とカウンターをはさんで団欒するオーナーは、客と対話するための低いカウンターが自慢である。広瀬通りと晩翠通りの角。

◉ぐみ
 木町通り、肴町公園の近く。
 毎月第3水曜日の夜、菜英/茱萸(ぐみ)では県内の和尚さんたちが交代で説法をしてくれる。「コーヒー説法」というサービスだ。

◉ニューエレガンス
 仙台にも「京都イノダ」系列のニューエレガンスがオープンして数年になる。店は東一番丁の南町通りやりの「壱弐参横丁」(いろは横丁)というごみごみした小路地にあるが、若いシックなウェイトレスが90度の最敬礼を何度もしてくれる。
 分厚いカップにたっぷり注いできてくれるから一杯¥650は高い感じがしない。イノダのコーヒー缶が山と積まれている。
(2015年10月12日閉店)

(追記)
今から約20年前のブログですが、『和蘭豆』『ニューエレガンス』以外は今も営業中。

『イノダ』コーヒー店の正式な名称は『イノダコーヒ』。
上記事写真の看板のように、『コーヒー』の『ー』は付きません。

一番町エビアンは2024年12月、開店70周年を迎えました。

〜【仙台喫茶店今昔記】#3につづく☕️


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