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【気づき】Vol.0832(2010年11月2日発行のブログより)
蜘蛛。
僕の書斎にはここしばらく⼀緒に住んでいる相棒がいる。
それはハエ取り蜘蛛だ。
もうこの季節にはハエはいないのだが、それでも夏の終わり辺りから、
毎朝部屋の床の雑巾がけをしてると、ひょっこり姿を見るようになった。
ぴょんぴょん跳ねるのだ。
僕は昔から昆⾍は平気なので、
特に追い出すこともせずに⼀緒に暮らすことにした。
別に飼育するつもりは毛頭ないが、ゴキブリも平気で手掴みができる。
学生時代に、タランチュラではないかと思えるほど巨大なクモがいて、
さすがにこれは退治しないといけないな、
と感じて鉄のチリ掴みでつまんで、草原まで持っていこうとしたら、
もの凄い怪力の持ち主で、チリ掴みをこじ開けようとされた記憶がある。
あれには驚いた。
今同居しているハエ取り蜘蛛はそれに比べたら、
数十分の⼀くらいのサイズに思える。
余り意味はないが、先月スパイダーマンをテレビでやっていた際にも、
ぴょんぴょん跳ねていた。
部屋には立派な観葉植物が⼀つだけあって、
1日おきに米を研いだ水をあげている。
かなり艶もよくてすくすく育っており、
どうやら蜘蛛はここを住み家にしているように思える。
ハエはいなくても、
目に見えないような小さな生物はたくさんいるだろうから、
それを食べて生きているのだろう。
あと、誰も信じてくれないと思うが、うちの蜘蛛は本が好きだ。
たいていは同じ場所で、僕の新刊の辺りでぴょんぴょん跳ねている。
新刊が出る度に喜んでくれているように見える。
同じマンションにはペットを飼っている人がたくさんいる。
僕も実はペットを飼っているような気持ちになってきた。
追伸.
洋服を着せられた、ミニチュア・ダックスフンドを抱き抱えた貴婦人が、
エレベータで話しかけてきた。
「あら、こんにちは。
千田さんは何か飼っていらっしゃるの?」
「ええまあ・・・。
ちょっと小さいですけれど部屋で放し飼いしています」
...千田琢哉(2010年11月2日発行の次代創造館ブログより)
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